人工知能画家・静(しずか)は自律的に絵を描くコンピュータ・プログラムです。静は与えられた画像をそのままなぞって描くのではなく、自らが視覚情報を獲得し、概念として蓄え、再構成したものを描きます。今回はマンガを思い描くという試みを行いました。マンガを読むとき、ヒトは想像力を駆使してそのマンガの情景を心に思い描いています。通常、心に思い描かれたイメージを他者が直接みることはできません。では人工知能にマンガを思い描ける能力を模倣させたらどのようなことがわかるでしょうか?本作品ではこの疑問への理解のために、ヒトがマンガを読んだときに心に思い描くようなイメージを人工知能によって模倣しました。その結果、マンガに描かれた情報から動画を生成することができ、脚本と呼べる情報が得られました。
博士(美術)
公立はこだて未来大学システム情報科学部情報アーキテクチャ学科教授.創造行為の情報処理に興味を持ち,人工知能に絵を描かせることなどを通して,人間の認知的特性を調査し発表している.
1998年 カリフォルニア大学サンディエゴ校芸術電算研究所客員芸術家
2000年 プリ・アルス・エレクトロニカ2000ネット部門 入賞
2001年 Siggraph2001アートギャラリー 選出
2002年 第10回フィンランド人工知能学会全国大会 論文口頭発表
2008年 ISEA2008 口頭発表 (シンガポール)
2011年 FILE2011 選出 (サンパウロ/ブラジル)
2013年 SiggraphAsia2013アートギャラリー 選出 (香港)
2016年 パリ東大学マルヌ=ラ=ヴァレ校IMAC招待講師
2019年 個展「人工知能画家・静9号」 (Art Space Kimura ASK?P)
2020年 手塚治虫AIプロジェクトTEZUKA2020参加
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