上田 果林

窓の形状が在室者の精神的負担に及ぼす影響

開放感を演出する目的で、大開口窓が多くの建築デザインに取り入れられている。窓がもつポジティブな心理的効果に関しては、多くの先行研究が行われている。しかし一方で、大きすぎる窓は、作業に対する集中度の低下など精神的側面にネガティブな効果をもたらすと考えられる。

本研究では、仮想環境技術と皮膚電位計測を併用した被験者実験により、窓の形状と窓外を通過する人の動きとの関係が在室者の精神的負担に及ぼす影響を検証する。複数の窓形状と動く人影を仮想環境内に構築し、それぞれの条件での被験者の皮膚電位反応を抽出する。実験結果の定量的分析により、精神的負担のかからない窓形状を特定することを本研究の目的とする。