漢字を覚えるには…

5月24日。2年教室に行くと、新しい漢字を学習しているところでした。漢字ドリルと「かくなび」という正しい漢字の書き方・書き順・画数を紹介するHPのサイトを併用しながら学習を進めていました。大型モニターにこの日学習する「内」という漢字をアニメーションで表示することによって、この漢字がより目に焼き付けられます。

漢字を子どもに確実に覚えさせることは、教員にとっての永遠の課題です。国語科教育の名人と慕われている野口 芳宏先生も、ある雑誌で「私は、担任時代に、せめて漢字の習得率だけはどのクラスにも負けない力をつけてやりたいと意気込んでいた。それなりの実践も積んだつもりであるが、どのクラスと比べても『有意差』と言えるほどの漢字習得率の差を、私のクラスに持たせることは、ついぞできずじまいであった。甘く見てはいけない、ということを思い知らされたものである。」(教育科学国語教育1996年2月号臨時増刊「鍛える国語教室」巻頭言より)と述べています。わたし(校長)も担任時代、たしかに漢字の教え方に苦心しました。そんな中でも、漢字の習得に関して分かったのは、「漢字はまず読めればよい」ということ。小学校では新しい漢字を教える際には、どうしても「読み」と「書き」ど同時に教える「読み書き同時学習」となります。でも、実際は「読み書き分離学習」、つまり漢字の読み方を先に知った方が定着率が高いということが分かっています。たとえば、「私」という漢字は6年で習いますが、1,2年でも読める子がいます。つまり、ふだん目にする機会が多いからです。

とにかく目に焼き付けるという意味では、「かくなび」の利用はアリだと言えます。

登録日: 2021年5月24日 / 更新日: 2021年5月24日