夏休みの自由研究に向けて
7月16日。4年教室の前を通ると、ちょうど夏休みの自由研究に向けて、担任が事前指導をしていました。
1 生活に関すること
2 学校で学習したことに関すること
3 自分の興味や関心に関すること
の三つのカテゴリーを示し、子どもたちとやりとりをしながら取り組むテーマを決めさせていました。担任から、
「何でもいいから、とにかく決めてワークシートに書こう。」
と言われ、「これにしよう!」とすぐ書く子もいれば、「う~ん。」と頭を抱え込んだまま鉛筆の動かない子もいます。
そこで、ちょっとわたし(校長)からアドバイス。1分だけ時間をもらって、話をさせてもらいました。
「校長先生は、毎日といっていいほど、『よく分かんねえなあ…』とか『どうしてだろう?』ということに出合います。これを『?』(はてな)と呼んでいます。いわゆる疑問ですね。実は今日も?を二つ見付けました。一つは校門を入ったところにあるケヤキの木の下に咲いていたネジバナ。ふつう花はあんなふうに咲かないのに、どうしてネジバナだけねじって咲くのだろうということ。二つ目も『ねじり』に関係のあることで、駐車場のフェンスに巻き付いている蔓のような植物は、みんな同じ方向に巻いているということ。反対に巻いている蔓はないので、どうしてだろうと思いました。二つの?の答えは、知りません。みんなも、こんなふうに『あれっ?』と思ったことを研究してもいいんじゃないかな?」
わたしが紹介したのは、校門を入ったところにあるケヤキのまわりに生えていたネジバナ。教室を出たあとで、写真を撮りに行きました。
見れば見るほど不思議な花です。
「自由研究」というと難しく構えてしまう子がいるかもしれません。でも、「分からないことを自分なりに調べてみる」ぐらい肩の力を抜けば、わたしはどの子も研究者になると思っています。この日の「1分話」がその一助になれば幸いです。