小泉今日子さんも同じでした

2月9日。子どもたちが登校する前に、図書室に本を借りに行きました。わたし(校長)が書いている校長通信「温故知新」に書き添える短歌や俳句を調べるためです。幸いなことに、本校の図書室には子どもが読む歳時記(俳句の季語を四季ごとに整理し、例句を載せた事典)とともに、大人用の歳時記も並んでいます。この日も、いつもお世話になっている「新版 角川学芸出版編 今からはじめる人のための俳句歳時記」(ソフィア文庫)と「新装 ポケット俳句歳時記」(平凡社)、それに「合本 俳句歳時記 第四版」(角川学芸出版編)を手に取りました。

わたしが小学校(平成29年の3月末で閉校になった並松小学校)に通っているときは、図書室のイメージというと、裸電球がいくつかぶら下がっていて、本棚の影になっているところでは、置いてある(配架されている)本の題名も見えないほどでした。これは並松小学校に限ったことではないようで、以前、資生堂名誉会長を務められた福原義春さんが、女優の小泉今日子さんらと読書について鼎談(ていだん 校長注:二人で話すのは対談、三人で話すのが鼎談)された際、小泉さんも「日の当たらない端っこにあり、蔵書の痛みも激しく、お化けが出そうで怖いぐらいだった」と語っていますから、この時代(小泉さんはわたしより三つ年下)の図書室は似たり寄ったりだったのでしょう。

前置きが長くなりました。わたしたちはふつう図書室と呼んでいますが、正確には「学校図書館」と言います。その目的などを記した「学校図書館法」が2014年に改正され、学校図書館に勤める専任職員を「学校司書」と初めて明記し、その配置を努力義務としました。奈良県の場合はまだ配置が進んでいませんが、奈良市はこの法律にできるだけ沿うよう、市内に三つある市立図書館から各学校へ司書を派遣し、蔵書の管理や配架などの業務を行っていただいています。そのおかげで本校の図書室も見違えるほど使いやすくなりました。下は本校の図書室。南に面しているので、天井の照明を付けなくても、これだけの明るさがあります。

図書は「日本十進分類」に沿って整理し、配架していただいています。

書架ごとにコーナーの名称や綱目ラベルを貼っていただきました。下は「にほんのおはなし」コーナーです。

こちらは「絵本コーナー」。コの字型になっていて、床に座ると幸せ感いっぱいになります。

ラベル自体も大変見やすく、一目瞭然。

このような立派な施設が整っているので、学校としても図書室の利用が増えるように子どもたちを導いていきたいと思います。

登録日: 2021年2月9日 / 更新日: 2021年2月9日