うわっ、2億円だ!

6月17日。コロナ禍により、6年生にとっては卒業までにどうやって小学校の課程を終えるかが大きな課題です。この日は、社会科で指導事項を精選し、指導の仕方を工夫することに挑戦!わたし(校長)と担任でティーム・ティーチング(TT)をやってみました。
なお、この日の学習では税金にも触れるので、県内の小学校に出向いて租税教育に取り組んでおられる奈良税務署の天川(あまかわ)さん(写真右)と塚本さん(左)も参観されました。

まずはウォーミングアップ。「3年前に都祁小学校の校舎を増改築したとき、どれくらいの費用がかかったと思う?」と聞いてみました。

「600万円!」「〇兆円。」という声が上がる中、およそ5億円であることを教えた後、今年度の奈良市の予算は1441億円であることを確認しました。

次に、この費用はどこから出たのかと尋ねると、子どもたちからはすかさず「税金」という声が。ここで、「税金が集まらなかったらどうなるだろう?」と考えさせました。

子どもたちからは、
・学校などの建物が建てられない
・消防車が買えない
・横断歩道をかいてもらえない、等々の考えが出ました。みんなよく考えていました。

続いて、担任が税金の使い道を話し合う奈良市議会の録画映像を大型テレビに映し出して(奈良市のホームページからだれでも見れます)、議会を直に、あるいはWebで傍聴できることを教えました。

そして、いよいよ最後の課題。
「もし1441憶円の一部、仮に0.1%の1億4000万円ほどの使い道をわたしたちが提案できるなら、どんな提案をする?」と問い、「といっても実感がわかないだろうから、今日は校長先生の貯金を2億円だけ銀行からおろして持ってきました!」と、1億円ずつ入ったジュラルミンケース2箱を開けました。

ここで時間(45分間)がきたのでネタばらし。実は札束の上だけが本物で、あとはケースも含めて奈良税務署からお借りした模擬紙幣でした。

この日の授業では予算や歳入、歳出、市税、地方交付税交付金、市議会、傍聴といった政治・経済の専門用語も押さえつつ進めました。どちらかというと、とっつきにくい分野ですが、何とか精選・工夫しながらできそうなことが分かりました。

それにしても1億円は重い!子どもたちも実際に持ち上げて、その重さに驚いていました。

登録日: 2020年6月17日 / 更新日: 2020年6月17日