防災教育1 ~ドローンの役割~

1月17日。25年前に起きた阪神淡路大震災。この日になると四半世紀前に起きた惨劇が思い出されます。私(校長)も未明に突如襲った激しい揺れに飛び起き、まだ幼かった我が子の上に覆いかぶさったのを覚えています。

当時、私は6年生を担任していました。登校してきた学級の子どもたちと一緒に、半日近くテレビのニュースを見続けました。倒壊したビルや横倒しになった高速道路……目に飛び込んでくるのは信じられない光景ばかりです。亡くなられた方の人数も時間を追うごとに増えていきます。その日のうちに、「今、自分たちにできることはないか?」と学級会を開きました。そして被災地の状況を調べながら、児童会で家にあるタオルを集めて被災地に送りました。

震災から25年も経つと、人々の記憶も薄れていきます。第一、その後に生まれた子どもたちは阪神地方で起きた震災のことを知りません。そういう状況だからこそ、1.17(阪神淡路大震災)や3.11(東日本大震災)には命の大切さや防災について考えさせることが大事だと考えます。

前置きが長くなってしまいましたが、この日は本校でも「防災教育DAY]と題して、一日かけて防災教育に取り組みました。まずはそのPART1。朝から赤白青黄の四つの班に分かれ、4年生が中心となって作った防災クイズを通して、防災に対する関心を高めました。

クイズを解き終わると体育館に移動し、近年、災害現場で活躍しているドローンの飛行を見せていただきました。ご協力いただいたのは、ドローン販売の最大手でもあるCFD株式会社から髙橋さんと三宅さん、パソコンの周辺機器など家電製品を広く取り扱っておられるTUKUMOの鈴木さん、そして眼鏡医療機器などを扱っておられる㈱ニデックの牧原さん。奈良市ICT支援員の又吉さんにも駆けつけていただき、万全の態勢で臨みました。

この日は「登校見守り活動」の日でもあったので、地域の方々も体育館に入って、学習の様子を見ていただきました。まずは、都祁地区自主防災防犯会の会長を務めていただいている末田さんから、災害時には自分の命を守ることが先決、避難時は助け合うことが大事という話をしていただきました。

続いて、髙橋さんからドローンについて分かりやすく解説をしていただきました。ドローンの語源がブーンブーンと音をたてながら飛ぶ雄蜂に由来すること、水中で活躍するドローンもあるということ、ドラえもんのタケコプターや人間が風船(バルーン)で浮き上がったとしてもドローンとは呼ばないということなどを教えていただき、いよいよドローンが登場。

床から浮上したドローンで撮影するライブ映像は体育館の舞台上に投影。手元のコントローラーで声も飛ばせる(離れて飛んでいるドローンから声が出てくる)し、サーモ機能に切り替えると子どもたちの顔を中心に露出している部分が赤っぽい色で映し出されました。災害時にドローンが活躍することが実感できました。もちろん、子どもたちから歓声が上がったのは言うまでもありません。

登録日: 2020年1月17日 / 更新日: 2020年1月17日