第2回社会人講座を実施しました
第2回社会人講座を実施しました
11月19日(水)のTKDの時間に、JR西日本元代表取締役社長の垣内剛様と山城経営研究所の顧問の市川邦彦様を講師にお迎えし、希望者を対象とした第2回社会人講座を実施しました。まず、垣内剛様からは、国鉄(現JR)に入社され、分割民営化を経てJR西日本のトップとして会社を牽引されたご経験をもとに、「働くとはどういうことか」をテーマにお話しくださいました。転職に関するCMがたくさんあり働き方が多様化しているが、就職は人生における選択の中で最も大事な決断が必要なものの一つなので、何となくその時の気分に流されて選択してはいけないこと、また、就職先を変えたりやり直したりするには相当なエネルギーを使うことになるので、こうしたことに早くから気づき、よく考え、よく調べて選択することが大事であると話されました。また、仕事をする上で自分は何をしたいのか、自分の人生とどう関係づけるのかが大切であり、会社を調べるにあたっては、経営者の顔やどういう理念なのか調べることが大切であること、そして、理想の仕事というのはほとんど存在せず、会社で評価される人材は、諦めずに根気よく耐え、たくさんの経験と努力を積み、問題が起きたときに対処できる人材であると説明されました。更に、成功している人や輝いている人材というのは、自分で改良案を出して工夫し、改革をしていく人であり、こういった人材には、難しい仕事が割り当てられ、結果として更にスキルが育まれていくものであり、このようなキャリアの形成は、学歴以外のところで評価されるものであると説明されました。最後に「生きるために働くのか、働くために生きるのか。人は生きるのではなく、生かされている。働くことで生き生きした人生を歩める。そのためにも、勉強もクラブ活動も大いに頑張って欲しい。それが青春を謳歌することだ。」という言葉をいただきました。
続いて市川様からは、大谷翔平選手が花巻東高校の1年の時に立てた目標達成表を紹介されました。この目標達成表の中に何度も出てくる「運」と「人間性」について詳しく話され、「運」は「あいさつ、そうじ、道具を大切にする、ゴミを拾う、本を読む」といったことにより得られ、「人間性」は「感謝、思いやり、礼儀、信頼される、愛される」といったことにより磨かれると説明されました。また、山本由伸投手もこの2つを実践しており、更に山本由伸投手が、ベンチで1イニングごとにどういうことがあったのかを振り返るためにノートを開いている画像も紹介され、文字で書き起こし、振り返ることが大事であると説明されました。そして、企業で人事を担当したご経験から、採用したい人材は、苦労した人、リーダー経験のある人、変化に適応できる人であると説明されました。最後に、採用面接で企業側としての考えを話してくださり、ドアをノックして面接官の前までに行く間の歩く姿勢や雰囲気で準備してきたものを感じ取ることができ、それを見て判断できると話され、「一日一新」という言葉をいただきました。一日に人は3万5千回もの決断をする。その中でひとつでも新しい決断をすれば、新しいことをすることに抵抗がなくなるという言葉をいただきました。
垣内様、市川様、本日は大変お忙しい中、貴重なお話をお聞かせくださり、ありがとうございました。