Vol.87
2022年03月18日発行
CAM-TOOL 最新版「Version18.1」情報(2022年4月リリース)
INTERMOLD2022 / 第33回金型加工技術展 出展のご案内
デザインファクトリー(CraftMILL)導入事例のご紹介
サポートからのお知らせ
※本号をPDFで見る(WEBページをPDF化しています)
CAM-TOOL 最新版「Version 18.1」情報 (2022年4月リリース)
~ 演算工程表のマシンシミュレーション機能を拡張、CL分割処理の対応でCAM作業の工数削減!! ~
マシンシミュレーションの拡張(演算時マシンとの干渉チェック)
演算時に行うマシンシミュレーションに現状のオーバートラベルのほかに構造物を含んだ干渉チェックを対応しました。また、W軸のオーバートラベル検出にも対応しました。
さらに、同一の工作機械で異なるヘッドやテーブルをプロファイルごとに個別機械の設定や治具形状の取り込みを可能とし、マシンシミュレーションを起動したチェック作業工数を削減します。
演算工程表でCL分割
CL分割を加工工程で処理すると再現性を確保できないことや、同時5軸CLの分割はマシンシミュレーションのチェック作業が必要なため、演算工程表でも行えるようにしました。(方法:切削時間、切削距離)
分割結果の再現性を確保し同時5軸CLの分割も演算時のマシンシミュレーションチェックで可能となり分割作業工数を削減します。
< 分割後 >
プランジ荒取りの新設
旧「プランジ荒取り」モードをリニューアルしました。分かりやすい操作体系の適用、使い勝手の向上を盛り込み荒取り加工手法のバリエーションを拡大します。
■ストック演算によるパス出力
前工程までのストック形状を対象にカッターパス演算し無駄のない効率的なプランジ荒取り加工を実現します。
■領域指示による加工範囲設定
トリム曲面、任意の閉輪郭図形を切削領域指示が可能。指定ワークや加工形状に沿った領域でパス出力範囲を限定したい場合などに有効です。
■送り速度コントロール機能
切削開始/終了位置、切削時の負荷コントロール機能に対応し安定した荒取り加工を実現します。
■MXモード対応
固定5軸加工によりアンダーカット形状への対応が可能になりました。また、上面方向だけでは長い突き出しが必要だった場合、側面方向からも加工することで加工条件を落す必要のない適切な突き出しで長で加工が可能となります。
ストックマージの拡張(積)
ストック形状をマージすると片方のストックが埋まっていましたので共通部分を残すマージ(積)に対応しました。一つの製品に対してCAM作業を分業する運用に有効です。
カーブ切削(3D補正とオフセット方向の追い込み)
「切削輪郭補正」に3Dコンプカーブの法平面でオフセットし追い込みパスを作成する「法平面+Z方向」を追加しました。(V17.1はZ方向のみ) 傾斜面上でも均一なピッチによる追い込みが可能になり、起伏のある形状の溝加工に有効です。
XYとZの個別仕上げ代指定
製品面全体でXY、Z方向に仕上げ代がついている場合や電極の揺動代確保のためなど、XY、Zで異なる仕上げ代で加工する場合、補助面の作成や別仕上げ代面の指定といった作業工数が増えるため、個別の仕上げ代指定を可能としました。
輪郭切削/2.5側面加工(テーパー工具、Tスロット工具対応
「輪郭切削」/「2.5側面加工」モードでTスロット工具によるT溝、側面の溝加工、テーパー工具による勾配面の加工を可能にしました。「2軸加工」モードで設定できないZ切削ピッチ(回数)、仕上げ代などを使用することで形状に応じた適切な加工が可能になります。
G01(交差)穴あけサイクル SRドリル対応
深穴向けドリルの性能を有効に活かすため現状の固定サイクル動作のほかに各工具メーカが推奨するパス動作を実現するG01(交差)穴あけサイクルを機能拡張しました。
■SRドリル対応(G01穴あけサイクル、G01交差穴あけサイクル)
ダイカストなど成型時の熱により水穴先端のドリル肩部からの亀裂を防止するため水穴先端をSRドリルで半球状に加工を想定し負荷低減、切粉破断のため「終了部ステップ」を追加しました。
簡易寸法線の機能拡張
一般的な図面仕様に準拠した寸法表記に対応しました。また、「寸法線編集」機能を追加し公差表記等を可能にしたことで寸法線形式の多様化への対応、視認性を向上します。
DXF Import 寸法線/注記要素対応
寸法線/注記などの要素は変換対象外図形のため元データ上の寸法情報などが受け取れませんでしたが、輪郭図形として変換する機能を追加し設計情報の可視化、表示の作業性を改善します。
V18.1 V-UP機能一覧
BASE
簡易寸法線の機能拡張
GUI位置の自動リセット
5軸変換(ポイント)の座標点表示
登録済みワーク平面情報の編集機能
演算工程表(機能強化)
ツリービュー(演算ノードと工程グループノードの表示分離、5軸変換On/Offを右メニュー追加、余白の右メニューの新設)
演算工程表-新規作成のGUIの非表示化
工具初期Z_クリアランスZの相対値設定
代表加工領域のMX演算工程表対応
機械設定(マシンシミュレーションの拡張、個別機械設定)
演算工程表のCL分割
加工基準座標の3軸演算機能
稜線図形編集後の演算ステータス表示
演算ステータスロック改善
CAM
ストック精度の工程毎設定
ポリゴン系加工モードのマルチスレッド対応
ツーリング干渉回避の未加工領域の改善
自由形状工具:カスプハイト換算の制限解除、マイナス仕上げ代対応
3Dコンプカーブ編集拡張
ソリッド表示のモジュール統合リニューアル
構造点再配置のCL演算組み込み
テンプレート関連(プロファイル編集改善(表示コメント、プロファイル名自動入力)/デフォルトテンプレート機能(適用条件、テンプレート編集)/
テンプレート編集・工程リスト改善(工程リスト表示、工具形状での絞り込み)/ツーリングDB再読み込みの機能の追加/テンプレートエクスポートの改善/プロファイル編集(同一プロファイル名登録時のリネーム処理)
3DCAM
取り残し加工(パスのスムージング、テーパボール、自由形状工具対応)
水平領域加工(周回加工)
平坦部周回(スパイラルパス)
等高線仕上げ(アプローチ位置指定)
プランジ加工(リニューアル)
等高仕上げ加工(スパイラル)
等高複刃荒取り加工(水平部Zピッチ補正パスの出力範囲、加工順変更)
カーブ切削(3D補正とオフセット方向の追込み)
アプローチ/エスケープと接続移動間のR挿入
オートフィレット拡張(荒取り、5Xモード対応)
複合面沿い加工(自由形状工具の接触領域指定)
等高線全体仕上げ(接触領域指定)
パス精度改善(凹角部)
等高複刃荒取り加工の周回Ⅱ/等高仕上げ加工(「コーナーR」挿入箇所制御)
2.5CAM
2.5側面加工(Z切削優先、スパイラルパスのおねじ加工、テーパ工具、自由形状工具対応)
2.5面取り(3D形状回避)
郭切削(テーパ工具、自由形状工具対応)
5X
オートフィレット拡張
CL編集/同時5軸編集
5軸変換(オート)改善 (旋回軸方向を揃える、旋回軸を固定する処理の対応切削モード拡張)
自由形状工具の5軸変換(サーフェス)
接続移動付け替えのプレビュー機能追加
HOLE
G01(交差)穴あけサイクル(SRドリル対応)
加工工程表
切削最大Z(工具初期位置を表示)
マシンシミュレーション
同時5軸編集の環境設定に「治具形状の取り込みを行う」を追加
機上計測
工具初期位置、クリアランスZの仕様変更
マシンシミュレーションのプローブ球考慮
DXF Import
寸法線/注記要素対応
INTERMOLD2022 / 第33回金型加工技術展 出展のご案内
当社は、来る4月20日(水)から23日(土)、インテックス大阪で開催される『 INTERMOLD2022(第33回金型加工技術展) 』に出展する運びとなりました。会場では、当社CAD/CAM製品・IoT製品の導入効果とメリットを最新事例を交えて紹介させていただくとともに、皆様の生産性向上にお応えするべく、最適なソリューションを提案させて頂きます。
是非この機会にブースにお立ち寄りいただきたく、ご多忙中とは存じますが、ご来場を心よりお待ち申し上げます。
期間:2022 年4 月20 日(水)~ 23 日(土) 10:00~17:00(最終日は16:00)
会場:インテックス大阪(4号館/5号館)
小間:4-331
詳細:主催者ページ
出品:CAM-TOOL / EXCESS-HYBRIDII / Parts CAM / CG Series / AIQ / CAM-TOOL for NX / CAM-TOOL AM
申込:当展示会は事前来場登録制となります。(当日登録は受け付けません)
Craft MILL 導入事例/ブラザー工業株式会社
工場地下に整備された「デザインファクトリー」。
製品設計・開発者が現場ですぐに量産材料で試作~小ロット生産できる未来の設計スタイル
デザインファクトリーは、3Dプリンターをはじめ、3D-CAMソフトウェア(CraftMILL)、3Dモデリングマシン、超小型成形機で構成されており、設計者が設計開発現場のコンパクトなスペースで試作~小ロット生産を実現できるシステムです。
ブラザー工業 瑞穂工場の地下にある「3D造形室」内に設置されている同システムは現在ではフル活用され、その効果は試作手配工数の削減、試作期間短縮、試作費用削減など全般に及んでいます。開発センター/新規事業推進部 事業開発グループ 技術士の矢澤 氏に話をお伺いいたしました。
受け継がれたモノづくり精神。設計手法の 3D 化と試作製作に関わる課題
1908 年にミシンの修理業から始まったブラザーグループは、今日ではプリンタや複合機などの情報通信機器事業を中心に、世界 40 以上の国と地域に拠点を置き、グローバルに事業活動を展開している。ブラザー工業は創業者のモノづくり精神を脈々と受け継いでいる。開発者がアイデアを具現化したり確認したりするために必要とされていた試作品は、従来外注で製作されており、時間やコスト、手配にかかる手間は膨大なものでした。
試作期間は約 80% 減、試作費用も約 1/3 ~ 1/5 減に。
ブラザー工業は 2006 年から設計・開発の効率化のため 3D プリンターを導入、これらを大幅に削減するとともに、当時 2D から 3D へと進化する設計手法のデジタル化をリードしつつその適用可能性を実証してきました。ただし 3D プリンターの導入が目的ではなく、あくまで開発工程の効率化を進めることを目的としていた同社は、その目的に相応しいソリ ューションとして「デザインファクトリー」というスワニーのノウハウを自社に移管する方向で同システムの導入を進めました。
【事業内容 】通信・プリンティング機器、電子文具、家庭用ミシン、工業用ミシン、産業機器、工業用部品、通信カラオケシステム、コーディング・マーキング機器、デジタル印刷機などの製造・販売
【ご担当者】開発センター 新規事業推進部 事業開発グループ 技術士(機械部門/総合技術監理部門) 矢澤 宏明 氏
サポートサイトからのお知らせ(CGS Customer)
※「ライセンス更新プログラム」 メール送付移行のお願い
弊社ソフトウェア製品の最新リリースをご利用いただく為の、ライセンス情報更新のご案内に関して、サポート保守サービスのご提供を円滑に進める為、「ライセンス更新プログラム」を原則Eメールによる送付へ移行いたします。これに伴い、ライセンス更新プログラムを郵送(CDメディア)でお受け取りされているお客様は、お手数ですがサポートサイト内「ライセンス更新/お客様登録」フォームより、送付先ご担当者の登録申請をお願いいたします。何卒ご理解とご協力の程お願いいたします。
※ CGS製品の Windows11 対応状況について
Microsoft社より、2021年10月05日(米国現地時間)にリリースされたWindows OSの最新バージョン「Windows11」について、 弊社製品の対応状況(対応バージョン)をご案内いたします。CGS製品をご使用中(または、ご検討中のお客様)は、対応バージョンがリリースされるまでは、Windows11へのアップグレード、 または、Windows11がプリインストールされたPCでのご利用はお控えいただきますようお願い致します。 なお、Windows11の更新状況や弊社の検証の状況により、内容を変更させていただく場合があります。
CAM-TOOL サポート情報
修正版「V17.1.11.1」を3月15日にリリースいたしました。
最新版「V18.1」バージョンアップキットのお届けは5月上旬を予定しております。
EXCESS-HYBRIDⅡ / PartsCAM サポート情報
最新版「V7.1」バージョンアップキットのお届けは4月上旬を予定しております。