Vol.81

2021年03月24日発行

  • CAM-TOOL 最新版「Version17.1」情報(2021年4月リリース)

  • コラボセミナ「進化するCAM機能と新工法を駆使した最新荒加工技術」開催

  • サポートからのお知らせ

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CAM-TOOL 最新版「Version 17.1」情報 (2021年4月リリース)

CL制御点の均等配列が大物金型の磨き工数を削減!! 演算自動処理によりCAM作業工数低減 !!

構造点再配置(CL演算組み込み)

カッターパスの制御点を均等配列することで、大物金型の磨き工数を削減する「構造点再配置」機能をCL演算に組み込みました。これまでは、「CL編集」機能の一部として処理可能でしたがCL演算に組み込み自動的に処理を可能としCAM作業工数を削減します。例えば、自動車ボディーのアウター金型は切削痕が製品に転写されるため、それを削除するまで磨くには膨大な作業時間を要しますが、本機能は加工形状上に指定した制御点が均等になるように配置することで、加工精度が向上します。

また、機械特性に応じた制御点を配置した切削データを作成することで隣接パスの加工速度差を抑え、加工面への影響を軽減します。

構造点再配置前(左)と配置後(右)

ストック精度設定の拡張

工程ごとにストック精度(メッシュ幅)の設定を可能にしました。仕上げ代に合わせたストック精度を設定することで、切削シミュレーションの演算時間短縮、ストックファイルのサイズの軽減、仕上げ工程の表示精度向上を実現します。

工程のメッシュ幅(mm)

マシンシミュレーション(オーバートラベル情報出力)

マシンシミュレーションのオーバートラベル(XYZ軸、旋回軸、傾斜軸の稼働範囲を超えた動作)情報に最大箇所とオーバー量等の詳細情報を表示するようにしました。

この情報からオーバートラベルを回避するためのワーク配置位置の調整が容易となり、シミュレーション作業の工数を低減します。

また、「演算工程ツリー」に機械構成に関する設定を新設し、最適化演算時にオーバートラベルの検出を可能にしました。これにより、後工程からの手戻りを削減することでCAMオペレータへの作業負荷を軽減します。

取り残し加工の改善

  • 「均等ピッチ」機能の新設

稜線方向パスでは切削ピッチが一様にならない、側面と底面を乗り移る際に開くといった箇所がありましたが、これらを抑制するロジックを組み込むことで適正なピッチになるように改善しました。


  • 接続経路の改善

稜線方向パスが分岐する箇所では接続した結果、ピッチの詰まりや折れが発生していましたが、これを抑制するように改善しました。


これらにより加工品質、加工効率が向上、加工時間を短縮します。




PT(テーパねじ)タップ対応

「固定サイクル」および「ヘリカル切削」による PT(テーパーねじ)タップ加工を可能にするため下記の対応を行いました。

  • 穴図形に「管用テーパーねじ(1.79°)」を追加

  • 刃先タイプに「テーパータップ」、「テーパーヘリカルタップ」を追加


管用テーパーねじの加工パスが作成可能となり、穴あけ加工の適用範囲拡大と自動化を促進します

同時5軸変換(オート)の 強化

等高線パスの上下層で旋回軸を揃える処理を追加しました。これまではパスの層ごとに旋回軸方向を付加していたため、上下層で等高線の形状輪郭が異なると工具軸方向が揃わず仕上がり面品質に影響を与えることがありました。

今回、層ごとに付近のパスを参照し旋回軸方向を揃えることで仕上がり面品質の向上を図ります。

高精度モードの拡張

「高精度モード」を新たに15切削モードに対応しました。また、これまでの「微細モード」は「高精度モード」に変更、工具径制限はΦ30以下に拡張し対応切削モードを仕様統一しました。高精度が要求される加工、切削工程の適用範囲を拡大します。


《 新たな対応切削モード 》

  • 3D-1

等高線荒取り/水平領域加工/面切削仕上げ/エイミングチェック

CL+チェック/ペンシル加工/面沿いプランジ/基準面オフセット荒取り

基準面オフセット側面仕上げ/基準面オフセット底面仕上げ

  • 3D-2

等高複刃荒取り/等高走査線荒取り

  • 5X

等高線仕上げ-5X/取り残し加工-5X/複合面沿い加工-5X

V-UP機能一覧

BASE

  • CAD形状の仕分け(グループ化)

  • ビュー表示方向のフィット機能ビュー回転の回転量調節

  • レイヤ設定ダイアログ改善

  • STL保存

  • コマンドシートの値保存簡素化

  • ワーク平面管理(アクティブ平面変更時に実行中のコマンド割り込み可能に)


演算工程表

  • 代表加工領域の新設と参照設定

  • 機械設定ファイルの新設とオーバートラベルチェック(MS必須

  • 加工基準座標の新設

  • 突き出し長・首下長の(高速)算出

  • 工程の順序変更の改善


CAM

  • ストック精度の工程毎設定

  • ポリゴン系加工モードのマルチスレッド対応

  • ツーリング干渉回避の未加工領域の改善

  • 自由形状工具:カスプハイト換算の制限解除、マイナス仕上げ代対応

  • 3Dコンプカーブ編集拡張

  • ソリッド表示のモジュール統合リニューアル 

  • 構造点再配置のCL演算組み込み


3DCAM

  • 微細モード、高精度モードの拡張

  • 別仕上げ代面(設定数拡張、非加工面との併用)

  • 等高線仕上げ(壁部判別角度の追加、径補正対応自由形状工具のCL演算制限解除) 

  • 走査線領域(凹角部の構造点出力)

  • 平坦部周回(コーナーRの削り残し処理改善)

  • 取り残し加工(稜線方向パスのピッチ適正化)

  • 水平領域加工(水平部判定ロジックの改善)

  • カーブ切削(平面アプローチ対応)

  • 等高線複刃荒取り加工(ストック演算の工程指示)


5X

  • 高精度モードの拡張 


HOLE

  • PTタップ対応穴図形、固定サイクル加工、ヘリカルタップ加工)


CL編集/同時5軸編集

  • 5軸変換オートの改善旋回軸方向を揃える )

  • 工具軸直接修正の機能拡張接続移動、アプローチ対応)


加工工程表

  • マージ判定に有効長追加


マシンシミュレーション

  • オーバートラベルの情報追加


トランスレーター

  • IGES/Parasolid Import変換トレランスのパラメータ新設)

  • DXF Exportワーク座標系基準出力の追加)

  • DXF Importデータ単位の選択パラメータ追加)


ポリゴン編集(Modelerオプション)

  • 部分削除(機能拡張

  • 新規機能(延長・投影線・断面線・折れ線抽出・細分割・リメッシュ)


進化するCAM機能と新工法を駆使した最新荒加工技術

~ OSG Die & Mold WEB EXHIBITION / C&Gシステムズ × オーエスジー コラボセミナー  

このたび弊社では、オーエスジー株式会社と「進化するCAM機能と新工法を駆使した最新荒加工技術」と題したオンラインによるWEBセミナーを開催する運びとなりました。

金型の生産性向上には、金型加工時間の多くを占める荒加工の能率向上が欠かせません。 本セミナーでは、最新の「CAM-TOOL」の特徴を踏まえて、オーエスジー社のボールエンドミルの刃長を有効利用した駆け上がり・負荷軽減パスの新工法および高硬度鋼用超硬ボールエンドミル「AE-BM-H」「AE-BD-H」「AE-LNBD-H」による金型荒加工時間短縮について提案します。 ご多用中とは存じますが、是非ともご参加賜りたくご案内申し上げます。


名称:進化するCAM機能と新工法を駆使した最新荒加工技術

日時:2021年4月7日(水)14:00~14:40(40分)

主催:オーエスジー株式会社/株式会社C&Gシステムズ

会場:OSG社「OSG WEB SHOWROOM」(Zoomを使用)

詳細:ご案内状(OSG Die & Mold WEB EXHIBITION)*PDF

サポートサイトからのお知らせ(CGS Customer)

緊急事態宣言に伴う在宅勤務対応終了のお知らせ

緊急事態宣言発出に伴い、弊社では、新型コロナウイルスの感染拡大の抑止のため、対象地域の事業所において在宅勤務を実施しておりましたが、3月21日をもって宣言が解除されることとなりましたので、在宅勤務対応を終了し、3月22日より通常勤務とすることといたしましたので、お知らせいたします

CAM-TOOL サポート情報

  • 修正版「V16.1.12.1」を3月12日にリリースいたしました。

  • 最新版「V17.1」バージョンアップキットのお届けは5月上旬を予定しております。

サポートサイトはこちら

EXCESS-HYBRIDⅡ / PartsCAM サポート情報

  • 最新バージョン「V6.1」情報をアップしました。

  • 修正版「V6.1.1.3」を3月12日にリリースしました。

  • Windows10 Updateによる印刷不具合情報をアップしました。

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