2020年01月10日発行
新年のご挨拶
新製品/部品加工用CAMシステム「PartsCAM」リリース
EXCESS-HYBRIDⅡ 最新情報 / V5.1 リリース情報
CAM-TOOL 加工事例のご紹介(CGSAC)
サポートからのお知らせ
※本号をPDFで見る(WEBページをPDF化しています)
初春を迎えるにあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。
昨年は、9月と10月に発生した一連の台風が東日本を中心に各地で甚大な被害をもたらしました。被災された方々へ心よりお見舞い申し上げますとともに、現地で復旧にご尽力されている皆様には安全と健康に留意され、一刻も早い復興を祈念しております。
さて、世界経済は米中貿易摩擦が長期化し、依然、先行き不透明な状況が続いており、国内では、景気の先行指標とされる工作機械の受注が、内需・外需ともに厳しさを増すなど、設備投資への慎重な姿勢が広がっております。一方で、AI、IoTなどITとの融合は急速に進み、自動化・省力化に対応する複合加工機や省スペース機、スマートファクトリーを実現する生産設備など、高付加価値機へのニーズは広がりを見せております。
このような状況下、弊社は、既存製品のバージョンアップを着実に重ね、一昨年に全面刷新した金型・部品製造向け工程管理システム「AIQ」による製造現場の全体最適化をさらに促進する一方で、以前より研究を進めておりましたAM(アディティブ・マニュファクチャリング:付加製造)機能を搭載した同時5軸制御対応のCAMシステム「CAM-TOOL AM」を昨年7月にリリースいたしました。また、金型隣接市場の開拓製品として部品加工用CAMシステム「Parts CAM」を本年2月にリリースいたします。さらに、自動車メーカーやサプライヤーの基幹 CAD システムとして広く採用されている米シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア社製3次元CAD/CAM/CAEシステム「NX」に対応した「CAM-TOOL for NX」も本年1月より販売が開始されます。
金型設計・製造分野で長年にわたり培ったCAD/CAM技術資産を存分に生かしたこれら新製品は、昨年出展した国内外の国際見本市でも高い関心を集めました。高度な加工技術が求められる金型分野はもとより、部品加工や試作など量産分野において、今後さらに省力化・効率化に寄与できるものと確信しております。
これからも、現有商品の強化は勿論のこと、得意技術を生かした市場開拓製品の開発も並行して進め、国内・海外のパートナー企業様との協業関係も一層強化し、 “グローバル・ニッチ・トップを目指す”という一貫した方針を継続してまいります。
本年も倍旧のご支援を賜りますよう衷心よりお願い申し上げます。
「Parts CAM」は金属部品加工に必要な加工図設計、モデリングなどのCAD機能から穴あけ、2軸(2.5軸)のポケット加工、3軸加工までのCAM機能をトータルにサポートするCAD/CAMシステムです。
CAM機能はCAM-TOOLの豊富な加工実績で培われたCAMソルバを搭載し、CAD機能においては操作性に優れたEXCESSの製図、モデリング機能を搭載する事で簡単かつ迅速に加工データの作成が可能で、微細加工から大物加工まで高品位かつ高効率な加工を実現します。
CGSがこれまでに培ってきたコア技術を融合させ誕生した「Parts CAM」が金属加工分野での生産性、収益性を向上させます。
加工種別や穴径、深さまたはプレート厚に対しての残し量などの加工属性を持つ丸穴/異形穴が配置可能で、この情報を利用して穴の干渉チェックや穴リスト、穴断面の作成などが簡単に行えます。情報を CAM に受け渡せば、加工工程や使用工具、切削条件などをマスタから割当てられるため、面倒な加工設定をすることなく素早く加工データが作成できます。また、客先などから支給された2D図面や3Dモデルを編集、加工するための豊富な機能を搭載し、加工データ作成の工数を大幅に短縮します。
モデルに対しての曲率計算や平面の高さを色分け表示できます。モデル内の最小Rの確認やフラットエンドミルの加工範囲等の確認が可能で、加工時の工具選定の検討に有効です。 また、加工モデルを作成するための豊富なソリッド&サーフェスモデリング機能を搭載。曲面延長、加工に不要な穴や凹み部を解除するなどのモデル編集が可能です。
2D図面属性との連携
CADの穴機能で付加した穴の種類や深さ、加工方向などの加工情報はCAM側に継承される為、最小限の操作で加工データを作成できます。
モデルの部位認識
3Dモデルから、加工が必要な部位を抽出します。面色から加工パターンを割当てられるなど、加工定義の負担を軽減できる機能を備えています。
加工パターン割当て
加工図形や抽出した部位に対して、あらかじめ登録している加工パターンをテンプレートとして割当てる事が可能です。 加工パターンは使用工具径や切削条件を詳細に設定する必要はなく、システムが材料や前加工の状況、加工方法に応じて適切な条件を割り出します。
丸穴加工
固定サイクル、オリジナルサイクル(G01)、ヘリカルタップなど各種穴加工に対応しています。多段穴を一括で加工定義が可能で、タップやザグリの下穴加工なども容易に定義できます。
ポケット加工
閉領域や開放面がある領域にも適切なパスを作成します。ポケット内の島や2.5D凸形状、加工済み領域を自動回避します。アプローチの自動作成も可能で、複数形状の加工定義の際に有効です 。
シミュレーション
CAM画面上でアニメーションによる動作確認が行えます。実加工前に切削状況や加工順序の確認、削り残し・削り込みチェックを行う事で、加工の安全性向上が図れます 。
等高線荒取り
等高線オフセットパスによる荒取り加工パスが作成できます。前工程の切削形状を参照した効率の良い加工パスが作成可能でトロコイドやコーナーRを挿入し、工具負荷を軽減することもできます。
走査線荒取り
往復動作による走査線の荒取り加工パスが作成できます。樹脂などを加工する際に接続移動が低減するため加工時間の短縮につながります。
等高線仕上げ (Finish Option)
高精度の等高線加工パスを作成します。スパイラルタイプの加工パスも作成可能で、接続移動の低減にも効果があります。緩斜面や平坦部にはオフセットパスを一括で出力できるため自動処理に最適です。
取り残し (Finish Option)
前工程で工具が入らなかった部位を自動検出し、加工パスを作成します。部位ごとの傾斜角度により緩斜面は面沿い、急斜面は等高線を判別し効率よく加工を行います。ボール・ラジアス・フラットの工具を指定可能で取り残し領域を正確に認識できます。
面沿い (Finish Option)
面に沿った一定ピッチの加工パスを作成します。形状との干渉部分ではパスの投影処理が可能で形状に適した方向のパス作成が可能です 。
《紹介機能 / 2軸半形状 》
加工取り込み/面色設定/2軸半定義/部位抽出/MC加工定義/NC変換
《 紹介機能 / 3D形状 》
加工取り込み/穴埋め/3DMC加工定義/CL表示/NC変換
ステッププレート(バイク部品)
フレーム機能 (相互連動/保存)
組図を作成したMainフレームと部品ばらしで作成したサブフレーム間で編集内容を相互に連動することにより、設計変更時、関連図面の修正時間を大幅に削減します。また、作成したフレームを一括で単一ファイルへ保存できるため、関連部署などへのファイル配信をスムーズに行う事ができます。
ばね線図
選択したばね部品の 「ばね線図」 を作成します。標準部品の規格情報(初期たわみ、総たわみ、ばね定数)を参照するため、最小限のパラメータ入力で独自のばね線図を作成する事ができます。コイルスプリング、ガススプリングに対応しています。
フィル
パッチ領域として選択したエッジの延長方向で面を作成します。延長方向の矢印をピックすることで延長対象面の変更が可能で、製品モデル開口部の穴埋めを効率的に処理します。
エッジマッチング
変形前後のエッジを複数指定した変形が可能となりました。これにより、変形箇所を徐変させる事でより滑らかに変形する事ができます。
2.5D初回切込み
初回切込み位置を「工具先端」で指定可能となりました。初回切り込み時の工具負荷を軽減、調整する事ができ、これまでのような断面形状を延長するなどの作業が不要となります 。
ジグザグ加工済み部 送り制御
上面加工で使用するジグザグパスにおいて、加工済み領域を高速に移動させることで、二次加工などにおける上面仕上げ加工の加工時間を短縮できます。
機能強化対象項目
■ フレームワーク
フレーム移動/複写
DXF出力(隠線出力)
表題欄 など
■ 2D機能
ばねのたわみ量設定
ガイドポストセット
隠線 など
■ 3D機能
STL読み込み
部分保存
干渉チェック など
■ 3D機能(絞り展開)
一括絞り展開/トリム展開
■ CAM機能
詳細設定拡聴
展開仕様改良
島基準リトラクト対応
開放面アプローチ改良 など
■ MCオプションモジュールの新設
Rough (3D荒取り加工)
加工モード:等高線荒取り/走査線荒取り
Finish (3D仕上げ加工)
加工モード:等高線仕上げ/取り残し/面沿い
<Finish Option>
2D関連:フレーム連動/ばね線図
3D関連:フィル/干渉チェック/曲げ/エッジマッチング
CAM関連:上面加工/外形加工/軌跡トレース/NC変換
CGS ASIAから、「METALEX 2019」向け加工事例のご紹介です。
靴のラバーソールのゴム金型をイメージした OKUMA・NT TOOL・DIAEDGEコラボレーションサンプルです。一般的な5軸のコンセプトである“標準サイズの工具・ホルダーで” “突き出し短く加工が行える” でデータ作成を行いました。荒取り工程では位置決め5軸加工にてツーリング干渉回避機能を使用、工具が干渉しないエリアに切削パスの自動出力を行っています。
ワーク:A5052 (415 x 125 x 120)
マシニング:OKUMA MU400
ツーリング:NT TOOL
工具:DAIAEDGE
加工時間:40h 40min
Windows10 November 2019 Update(1909)動作検証完了のお知らせ
このたび、Microsoft社より2019年11月13日に公開された Windows10 アップデート「Windows10 November 2019 Update(バージョン1909)」へのCGS製品の対応、動作検証が完了いたしました。バージョン1909への更新をお控えいただいている(延期の設定をされている)お客様はこれを解除いただき、Windowsアップデートを行っていただきますようお願いいたします。
Microsoft Windows 8.1に関する重要なお知らせ
Windows8.1における弊社製品の対応状況(最終対応バージョン)につきましてご案内致します。
《 CAM-TOOL 》
トランスレータ修正版(NX Import)を2019年12月2日にリリースいたしました。
工具カタログ(UNION TOOL 社 / NS TOOL社)を更新しました。
※ WEBアンケートご協力のお願い
是非、V15.1 の機能評価にご協力いただきますようお願い致します。アンケートにお答えいただいた方には特典をご用意しております。(実施期間:2020年1月末 )
《 EXCESS-HYBRIDⅡ 》
次期バージョン(V5.1)新機能ダイジェスト動画をアップしました。
修正版「V4.2.2.1」を2019年11月19日にリリースしました。
《 CG Series 》
工具カタログ(UNION TOOL 社 / NS TOOL社)を更新しました。