2025年04月01日発行
CAM-TOOL 最新版「Version21.1」情報(2025年4月リリース)
JIMTOF2024レポート/CAM-TOOL加工事例
WEBセミナー「V21.1/新機能ダイジェスト」のご案内
CAM-TOOL海外導入事例(CGSNAより)
サポートからのお知らせ
※本号をPDFで見る(WEBページをPDF化しています)
荒取り加工機能拡張と穴加工効率化を支援!!
自動化&省力化を推進!!
自動5軸荒取り(機能拡張)
最適化機能「エアカット削除」や「自動クリアランス」の搭載をはじめ、「形状フィレット」「高精度モード」「アップカット」への対応や、ワーク形状設定の「パス出力調整設定」を可能にすることで、5軸荒加工の効率化を図りました。また、切削アニメーションの各方向ごとの一時停止機能を追加することで操作性も向上させました。
ストック演算(対応モード拡張 )
これまで等高複刃荒取り加工に限定されていた「ストック演算」がより多くの荒取り加工モードで利用可能となりました。加工完成形状と前工程のストックの差異から未加工領域を自動検出し効率良いパスを出力します。また、初期ワークに異形ワークの設定が可能になることで、エアカットが発生するような無駄なパスを抑制し、効率的な加工パスを作成できるため、加工時間の短縮を図れます。
Zアプローチエラーの自動修正)
演算時に発生するZアプローチエラーや、接続時のZ軸干渉を自動で検出・修正する機能を追加しました。これにより、警告終了を回避するための試行錯誤の時間を大幅に削減できます。
最適化パス追加
演算条件設定で指定したピッチよりも大きく工具が接触する箇所を、シミュレーション内で検知し、ツールパスを適宜追加します。干渉などをチェックしながら、工具にかかる想定外の過負荷を防ぎます。
AI切削条件
ツールの「突き出し長」を考慮して、AIが基準となる適切な切削条件を算出できるようになりました。この機能拡張により、L/D=5D以上の条件算出にも対応可能となります。(※工具メーカーはMOLDINO社のボール工具に限ります)
走査線領域(加工領域ごとの走行自動判別)
平坦部判別角度に基づき、加工領域ごとに最適な長手方向を自動算出して走査線パスを生成します。これによって加工効率が向上します。
走査線領域(形状輪郭沿いパスの追加)
凹部の底面壁際に沿った形状輪郭沿いパスを追加し、キワ部分の加工残りを軽減します。この機能により寸法精度や加工面品位が向上し、加工効率も改善されます。
《 走行順序例 》
領域優先(平坦部 ⇒ 輪郭) 領域優先(輪郭 ⇒ 平坦部)
ツリー操作(加工形状・領域コピー)
ツリー操作において、「加工形状」や「領域」を別の工程へコピー&ペーストできる機能を追加しました。これにより、設定作業の手間を削減し、手入力による設定ミスのリスクを低減できます。さらに、複数の工程へのペーストや、ドラッグ&ドロップによる直感的な操作にも対応しています。
穴加工用座面コマンド
形状面上の穴加工に必要な座面形状を、穴図形から自動生成します。穴径を基準とした座面作成や、テーパー角・Z方向長の調整が可能です。さらに、指定レイヤーへの配置やプレビュー機能も備えており、直感的な操作で座面形状を作成できます。これまで手作業で行っていたモデリングが不要となるため作業工数が削減できます。
真円荒取り加工(座面直径の新設)
座面直径の設定を新設しました。これにより、前工程の荒取りで残るカスプの除去が容易になり、穴加工時に正確な座面を確保できます。さらに、座面の面精度を向上させるため、「最終Zピッチ」の設定が可能となり、1つのプロファイルで座面の仕上げ加工を行うことができます。
その他のバージョンアップ項目
BASE
スナップ機能に面上点を追加
環境設定シート-モデルファイル設定の保存・読み込み
反転移動・コピー
CAM
3軸工程表:工具初期位置を加工基準座標で共通化
工具形状表示の機能拡張
本体画面でのCL構造点表示
取り残し加工 稜線図形編集の機能拡張
仕上げ加工モードのストック演算とツーリング干渉回避の併用
ツーリングDB:ヘリカルタップ工具に「右刃/左刃」の設定
切削プロファイルでの輪郭制御モード設定
治具切削回避パス
送り速度超過エラーを出さないための改善
切削アニメーション:治具の表示制御
演算工程表:空CL生成時の演算状態見直し
ページ制御プロファイルを分割作成
初期ワーク作成ロジックの改善
リストのダブルクリック動作の変更・追加
工具プレビューのダブルクリック動作の拡張
mpfファイルで扱う変数の追加
問い合わせ用データ作成機能
演算CL表示、最適化CL表示の改善
加工工程 ATC/ポストモードで起動
テンプレート編集:初期設定ファイル読み込みの廃止
3DCAM
面沿いオフセット加工の改善
走査線領域・等高線全体仕上げ:「走行範囲(座標指示)」
取り残し加工の改善:非加工面処理、直交方向パスの改善
負荷一定駆け上がり加工の機能拡張と改善
等高取り残し加工-機能改善
カーブ切削:平面追い込みパス対応
ツーリング干渉回避:荒取りパスのラップおよびホルダー精度向上
接触領域の機能拡張(曲面のみでの実行)
面沿い取り残し加工:残り領域計算の改善
CAMエンジン エラーメッセージの改善
構造点再配置-工具径制限の緩和
2.5DCAM
2.5平面加工 形状設定に「島図形」を新設
径補正オリジナル輪郭時の安全対策
2.5側面加工 開形状で最終Zピッチが使用可能に
補正時のプロファイル設定エラー追加
2.5加工モードの径補正:オフセット輪郭での自動クリアランス対応
5X/MX
等高線仕上げ-5X:オフセット切削対応
ツーリング干渉回避 継承工程の改善・組込み5軸対応
MXリミットトリム-機能改善
旋回軸回転によるオーバートラベル回避
CL編集
CL編集-領域削除の選択の改善
AM
シングルビードパス
ES
CL表示タイプのツールバーを追加
~ CAM-TOOL 加工事例 ~
ダイカスト金型の成形工程では、ショットサイクルの短縮を目指し、冷却効率をさらに追求した結果、冷却回路の複雑化が進んでいます。こうした複雑化に対応するため、CAMを用いた効率的な穴あけ手法が注目されています。特に、CAM-TOOLによる穴あけ加工では、無駄な動作を最適化することで、トータルの加工時間短縮に直結します。それぞれの区間で送り速度やドゥエルタイムのカスタマイズが可能なため、より精度の高い加工が実現できます。
G01穴あけサイクル
G01穴あけサイクルでは、従来のGコードの固定サイクルでは表現できなかった自由な動作設定が可能です。これにより、複雑な冷却回路や特殊な加工要求に応じた細かな動きの制御が実現し、より効率的で柔軟な穴あけ加工が行えます。
一定量深さが進む毎に切り屑を排出するためにR点まで復帰する、G73とG83を掛け合わせたような穴あけ動作も可能
各区間の長さ、送り速度、ドゥエル時間など細かく設定可能
G01交差穴あけサイクル
前工程で既に開けられた穴に対して、自動で交差位置を認識し、加工済みの穴と工具が交差する部分の送り速度を、切削送り速度とは別に設定できます。また、交差部の前後も含めて送り速度を細かくコントロールすることが可能です。これにより、工具の破損を防ぐために全体の送り速度を低下させることなく、交差部分のみ送り速度を下げることで、効率的な運用が実現します。
穴直径の半分だけの交差
深穴の最深部でも精度よく交差
~ 新バージョンの“一押し機能”をいち早くお届けします! ~
本WEBセミナでは、新版「V21.1」における多数のバージョンアップ項目の中から”一押し機能”をピックアップしてダイジェストでお伝えします。なお、本セミナーはオンラインによるTeams開催となります。是非ご参加賜りますようお願い申し上げます。
<開催要項>
名称:『V21.1/新機能ダイジェスト』
日時:4月10日(木)13:30~14:20 / 4月24日(木)13:30~14:20
時間: 約50分
場所:Teams
招待メールをお送りいたします。
※同業他社さまにはご参加をご遠慮頂いております。
グループ会社である CGS NORTH AMERICA INC. よりユーザー事例をご紹介します。
Eden Tool(ペンシルバニア州ニューフリーダム)は、主に医療機器業界向けの クラス101のプラスチック射出成形金型の製造を専門とする企業です。これらの医療用部品は、 私たちの身近な人々の健康や快適さにとって欠かせないため、高い品質基準を守って製造することがとても重要です。 同社は、20年以上の経験を活かし、予測可能な製造プロセスと高品質なツールで、お客様のニーズに最適な成形ソリューションを提供している。また、製品のライフサイクル全体を通じて高品質な部品を生産できる複雑な金型を提供することで、常にお客様から信頼を得ています。
顧客サービスを重視し、人材・技術・ツールのすべてにおいて品質を最優先することを理念としています。
Eden Toolのチームは、卓越性と細部へのこだわりを追求する、高度なスキルを持つ専門家の集団です。平均年齢は 39 歳で、年齢の異なるメンバーが一緒に学び、成長することができます。クロストレーニングとリーダーシップ開発も加わり、当社のチームはバランスのとれた機敏なチームとなり、お客様に最高の成形ソリューションを製造しています。見習い制度を優先することで、当社は次世代の人材育成に注力し、今後何年も卓越した生産レベルを維持できるように努めています。
Eden Toolでは、主に医療機器業界向けのクラス101のプラスチック射出成形金型を製造しています。
これらの医療用部品は、私たちの身近な人々の健康や快適な生活に欠かせないものです。そのため、高い品質基準を維持しながら製造することが極めて重要です。
精密なマルチキャビティ射出成形金型の製造が当社の強みです。
当社は、微細金型を含む複雑な金型を提供し、製品のライフサイクル全体を通じて高品質な部品の生産を支えています。その確かな技術力と品質管理によって、お客様からの厚い信頼を得ています。
高硬度材料の加工を得意とするプロセス重視型の金型製造会社です。
当社の金型製造の鍵は、予測可能な製造プロセスの確立にあります。高硬度材料の加工を主力とし、精密かつ高耐久な金型を提供しています。
CAM-TOOLの活用により、高精度な金型製造を実現。
当社では、20年以上にわたりCAM-TOOLを活用しており、昨年4台目を追加で導入している。キャビティ入れ子やコア入れ子を最終形状まで高い仕上げ面精度で高硬度加工できることは、当社の大きな強みです。CAM-TOOLは、近似三角形メッシュではなく、サーフェスから直接ツールパスを計算するため、高精度な加工が可能になります。その結果、従来必要だった複数の磨き工程を省略し、直接ダイヤモンドコンパウンドの仕上げ工程へ進むことができるケースも多くあります。さらに、CAM-TOOLは未加工のストック位置を常に把握しているため、特に夜間の無人高速加工においても最適な結果を実現できます。ツールパスをインテリジェントに調整し、高効率な加工プロセスをサポートしてくれる点が、大きなメリットです。
成長を支えるCAM-TOOLのサポート体制
当社が成長を続ける中で、CAM-TOOLのチームは常にEden Toolをサポートしてくれています。トレーニングの依頼にも一貫して対応し、新製品のリリース情報や技術的な質問にも迅速に応えてくれます。
より強力なCAD/CAMソリューションをお探しの方へ
CAM-TOOLは、精密加工を求める企業にとって、非常に優れたソリューションです。より高精度で効率的な加工を目指す方には、ぜひCAM-TOOLをおすすめします。
ADDRES:302 Pleasant Ave. PO Box 491 New Freedom Pennsylvania, 17349
EMAIL: Info@Edentool.com
CGS NORTH AMERICA INC.
当社100%出資の子会社で2001年1月に設立。北米市場において、金型用 CAD/CAM システムの販売・サポートを行なっています。
ADDRES:2160 Fasan Drive Oldcastle (Windsor) Ontario, Canada N0R 1L0
EMAIL:info@camtool.com
CAM-TOOL サポート情報
最新版「V21.1」バージョンアップキットお届けは5月初旬を予定しております。
EXCESS-HYBRIDⅡ / PartsCAM サポート情報
V10.1バージョンアップキットを2月末に発送しました。
V10.1機能概要スライドを2月21日にアップしました。
V10.1機能ダイジェスト動画を2月25日にアップしました。
CG Series サポート情報
更新はありません
AIQ サポート情報
修正版(V7.1.2.2)を2月26日にリリースしました。