2025年01月14日発行
新年のご挨拶
EXCESS-HYBRIDⅡ & Parts CAM 最新情報
JIMTOF2024レポート/EXCESS-HYBRIDⅡ加工事例
CAM-TOOL海外導入事例(北米/CGSNAより)
展示会情報/パブリックショー出展予定
サポートからのお知らせ
※本号をPDFで見る(WEBページをPDF化しています)
初春を迎えるにあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
さて、世界経済は、原油をはじめとする一次産品価格の急騰が緩和するものの、紛争、社会情勢不安、異常気象現象など先行きを見通しづらい状況が続いております。一方、アジア新興市場国では、人工知能への大規模投資によって半導体や電子機器に対する需要は急増しております。国内においてもAIなどのデジタル技術を駆使したDX需要は依然として強く、カーボンニュートラルに向けたGX投資も拡大しています。
国内製造業では、地域や業種ごとにばらつきがあるものの、設備投資の先行指標とされる工作機械の受注は堅調に推移しています。部品調達難に伴う生産停滞は軽減し、好不況判断の目安とされる工作機械の月間受注額は継続して基準を上回っております。自動車や半導体関連など国内の多くの製造業では、スマートファクトリーを見据えたDX需要が見込まれることから、設計・製造や生産管理など、ビジネスプロセスを変革するシステムやサービスへの投資意欲はさらに高まりを見せております。
このような環境下、弊社では、既存ソフトウェア製品のバージョンアップを着実に重ねるとともに、「AI活用」の研究開発を進め、主力製品であるEXCESS-HYBRIDⅡに、類似形状の製品モデルを検索する「類似ボディ検索機能」を実装し、昨年2月にリリースいたしました。さらに、大学、工具メーカー、エンドユーザーとの共同研究成果として、同じく主力製品であるCAM-TOOLには「AI 切削条件算出機能」を実装し、昨年4月にリリースいたしました。
今後も、技術者のノウハウや思考プロセスなどの属人的資産を企業資産に置き換えるべく研究開発をさらに進め、お客様の能力を最大限に引き出す「思考支援ツール」として各製品に順次実装してまいります。
海外事業においては、アジア市場の事業基盤をさらに固めるため、タイ、インドネシア、ベトナムでの拠点活動に加え、SNSを駆使したタイムリーな情報発信と戦略的なリレーション構築を行っております。引き続き、現地企業様とのパートナーシップとコラボレーションにより、アジアビジネス強化に邁進してまいります。
これら事業活動を通じ、現有製品の強化は勿論のこと、多様化・高度化する量産技術の変化を先取りした研究開発および海外展開を精力的に進めてまいります。また、国内・海外のパートナー企業様との協働体制も一層強化することで、当社が得意とするCAD/CAMシステムおよび生産管理システムにさらに磨きをかけ、“グローバル・ニッチ・トップを目指す”という一貫した方針を継続してまいります。
本年も倍旧のご支援を賜りますよう衷心よりお願い申し上げます。
ファイルセレクタにEXCESS独自のクイックアクセスを登録できます。作業用のカレントフォルダを登録しておくことで素早く作業フォルダへアクセスできます。また、CADとCAMの図面を同時に参照できる拡張子フィルターを用意しました。
弦の幅を指定しフィレット/面取りを作成することが可能です。面間のエッジ角に鋭角と鈍角が混在する場合に、幅を一定に保つ形状が作成できます。
球形工具を使用したバリ取り加工用カーブを作成するコマンドを新設しました。加工方向と工具径、バリ取り幅を設定し、エッジを指示することでバリ取りカーブの作成が可能です。このカーブはCAMで工具中心軌跡として使用します。(動画参照)
凹凸毎に 曲率 / 曲率半径 の表示が可能となりました。曲面から最大/最小の値を取得できますので、加工時の工具径選定などに利用できます。
使用できるワーク座標系数を拡張しました。イケールを用いた多数ワークの加工データに対応できます。また、加工形状を直接指示する直感的な操作で座標系を設定可能です。
演算前に突出長と首下長の参考値が加工形状から算出可能となりました。事前に算出することで適正な加工条件のパスが作成できます。突出長は1mm単位で切り上げ、加工定義に適用します。
長距離の接続移動を抑制するため、パスの接続順序を改善しました。効率的なパス作成が可能となり、加工時間が短縮されます。開部切削パターン=エリア固定の場合に処理が行われます。
球形工具の使用が可能となりました。工具種類でボールエンドミルを選択し球形=ONとすることで球形工具を使用できます。
球形工具を使用したバリ取り加工が可能となりました。通常の面取り工具では加工できないアンダーカット部でも段取り替えを行う必要が無く、加工効率を向上できます。
XY方向とZ方向で異なる取代の値を設定可能となりました。焼き入れ時の収縮などを考慮したパスが作成できます。対象のパスタイプは「等高線荒取り」「走査線荒取り」「取り残し」「等高線仕上げ」「走査線仕上げ」です。
仮想プリンタ出力
図面化
プレート側面図など
面取り
モデリング履歴など
MC加工定義/アプローチ編集
WC加工定義/アプローチ編集など
水平領域
隅取
部位ツリー など
~ EXCESS-HYBRIDⅡ / PartsCAM 加工事例 ~
V9.1(MC)に搭載する「円筒補間」機能は平面上で作成したパスを旋回軸の中心にある円筒表面に沿って巻き付けたパスを生成します。
本サンプルでは、予め旋盤で1次加工を施した円筒形状のワークに対して、円筒補間機能を使用し、マシニングセンターによる2次加工を行っています。内径部分のアンダーカット部に対しては、次期バージョン(V10.1)で対応可能となる球形工具を使用しバリ取りを施しています。
円筒補間 2Dオフセット / 輪郭
Ball R2(MC)
円筒補間 2D輪郭
Φ3.8 Spherical(MC)
位置決め加工 2Dオフセット
Φ6 Square(MC)
位置決め加工 3Dカーブ
Φ3.8 Spherical(Modeler / Finish)
グループ会社である CGS NORTH AMERICA INC. よりユーザー事例をご紹介します。
ロックウェル硬度 60Rc+ を必要とする高硬度材加工に有益である。
精密製造業における競争力を維持するためには、最先端技術の導入が極めて重要です。1960年に設立され、精密機械加工のスペシャリストとして知られるLittle Lakes Machine & Tool Co. (LLMT)は、CAM-TOOLを採用することでその実力をさらに向上させています。本事例では、CAM-TOOLの先進的なサーフェスベースのCAM演算エンジンが、LLMTの製造工程にいかに革命をもたらしたか、そして効率、精度、品質をどのように新たな高みへ押し上げたかを詳しく探ります。
カナダ・オンタリオ州ストラットフォードに拠点を置くLLMT社
カナダのオンタリオ州ストラットフォードに設立されたLittle Lakes Machine & Tool Co. (LLMT)は、その高精度な特殊加工能力で高い評価を得ています。原子力、防衛、自動車、代替エネルギー、航空宇宙など、多様な業界のニーズに応えながら、極めて厳しい公差が要求される最高品質の製品を継続的に提供してきました。同社は、高硬度材加工、旋盤加工、形彫り放電加工、ワイヤー放電加工、精密研削加工、研磨加工といった分野を得意としています。さらに、品質への揺るぎないこだわりは、最先端の社内品質保証部門によって裏付けられており、すべての製品が顧客の厳しい要求を確実に満たすことを保証しています。
進化する要求に応えるための課題
特に複合材、軟質金属、焼き入れ鋼など、多様な材料で製造される技術集約型の部品において、進化し続ける顧客の要求に応えるため、LLMT社は加工精度をさらに高めるという課題に直面していました。同社は、これらの材料が持つ複雑な特性に対応するだけでなく、コスト効率と生産効率を両立するソリューションを必要としていたのです。
原子力部品
LLMT社におけるCAM-TOOLの採用
LLMT社によるCAM-TOOLの採用は、同社が直面していた課題を克服するために必要な技術的優位性をもたらしました。CAM-TOOLのサーフェスベースのCAM演算エンジンは、超精密な公差や複雑な形状を持つ部品の加工に不可欠な、非常に正確なNCデータの作成を可能にしました。この導入により、LLMT社の製造工程には次の4つの大きな改善がもたらされました。
精度と品質の向上:特に研削加工や形彫り放電加工など、従来の方法では適さない、あるいは多大なコストがかかるロックウェル硬度60Rc以上の高硬度材の加工において、CAM-TOOLの高精度な加工能力はLLMT社にとって大きな利点となりました。
工具寿命の向上:最適化されたツールパスにより切削工具の摩耗が減少し、工具交換にかかるコストを15%削減することに成功しました。
効率アップ:CAM-TOOLの高精度により、手作業による調整や手直しの必要性が軽減され、場合によっては完全に排除されました。この結果、生産工程の合理化が進み、リードタイムの短縮が実現しました。
能力の拡大:CAM-TOOLの導入を通じて、LLMT社はより複雑で緻密な設計に対応可能となり、顧客へのサービス提供の幅がさらに広がりました。
CAM-TOOLとLittle Lakes Machine & Tool社のパートナーシップは、精密製造における高度なCAM技術がもたらす変革的な効果を実証しています。CAM-TOOLの優れたサーフェスベースのCAM演算エンジンを活用することで、LLMT社は加工精度と効率を向上させるだけでなく、高精度部品の製造分野におけるリーダーとしての地位をさらに強化しました。本事例は、現代の製造業が直面する課題に対応するためには、技術革新を積極的に取り入れることがいかに重要であるかを強調しています。
ADDRES:P.O. Box 949 2812 Line 34 (Hwy 7 & 8) Stratford, ON, Canada N5A 7M3
EMAIL: johndw@llmt.com
CGS NORTH AMERICA INC.
当社100%出資の子会社で2001年1月に設立。北米市場において、金型用 CAD/CAM システムの販売・サポートを行なっています。
ADDRES:2160 Fasan Drive Oldcastle (Windsor) Ontario, Canada N0R 1L0
EMAIL:info@camtool.com
Windows10サポート終了について
Microsoft社による、Windows 10 のサポートが 2025 年 10 月 14 日に終了いたします。安心して弊社製品をご利用いただくために、Windows11ProプリインストールPCの導入やOSアップグレードなどの移行をおこなっていただきますようお願い致します。(周辺装置、周辺ソフトウエアの対応状況もご確認ください)ご不明な点・ご相談などがございましたら、お気軽に最寄りの支店までお問合せください。
CAM-TOOL サポート情報
修正版「V20.1.10.1」を12月12日にリリースしました。
5軸最適化運用に関する注意事項を12月20日にお知らせしました。
EXCESS-HYBRIDⅡ / PartsCAM サポート情報
V10.1バージョンアップキットの発送は2月末を予定しております。
CG Series サポート情報
SOLIDWORKS2024 SP5.0対応版は1月20日にリリースを予定しています。
2024年12月をもちまして、「NeoSolid.3D-CAM / SurfaceSubset」のサポートを終了いたしました。
AIQ サポート情報
修正版「V17.1.2.1」を11月19日にリリースしました。