Vol.105

2024年04月16日発行

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CAM-TOOL 最新版「Version 20.1」情報 (2024年4月リリース)

新切削モード&5軸工程集約による荒加工効率化!!

AI搭載による自動化・省力化推進!!

負荷一定駆け上がり加工(新切削モード)

新加工モード「負荷一定駆け上がり加工」は、工具負荷を一定に保ちながら駆け上がり加工を行います。XY方向とは別に傾斜切り込み時の回転数をコントロール(減速)することで工具の負荷・破損を抑制する他、凹形状における不要なリトラクトを削減した高能率なツールパスを生成します。



① 接続移動部の送り速度が設定できます。

② 「判別長さ」以上は接続移動は早送りになります。

③ ヘリカル動作とは別に回転数が設定できます。「ドウェル」を挿入し回転数を変えることで安定した傾斜切り込みが可能です。

AI切削条件算出 

AI技術の「データマイニング手法」を使い切削条件を自動算出します。加工経験のない被削材や工具を使用する場合や、現状の条件を見直して加工効率化を図りたいなど、課題解決を支援します。また、実績ある切削条件をAIにフィードバック(学習)させる事で、ユーザ独自の加工情報資産が構築可能となります。

本バージョンではL/D=5を前提とします。

※MOLDINO社のボール工具カタログで利用できます。


データマイニング手法とは?

目的にマッチした様々な統計解析手法やAI技術を用いて、データベースに蓄積された膨大なデータから有益なパターンやルールを発掘する手法です。

AI切削条件算出機能は、岡山大学、株式会社MOLDINO、ゼノー・テック株式会社との共同研究により開発されました。

自動5軸荒取り

「自動5軸荒取り」は、割り出し方向毎に作成する必要があった工程を1つに集約します。全方向で「ツーリング干渉回避」「ストック演算」を施した効率的かつ安全なツールパスを自動生成するため、CAM操作を大幅に削減できます。

例)5方向加工順:X軸方向優先

固定サイクル:Hole加工時間算出

固定サイクルの加工時間算出方法を改善。「HOLE加工時間設定」でサイクル動作を定義し「機械設定」へ登録することで穴加工時間を算出する事ができます。その他の穴加工モードでは演算工程表のCLパスから計算します。精度が向上した事で、適正な加工スケジュールが立てやすくなります。※HOLE加工時間算出の時間は「H」を付加

HOLE加工時間設定(左) / ツリービュー:機械設定(右)

機上計測:穴計測

穴の内径(直径や中心点)の測定データが作成可能です。測定図形作成と穴作成コマンドが作業効率を高めます。また、最適化により干渉しない効率的な計測NCを出力します。測定結果は検査表マクロを通じて内径と中心位置を出力し、システム上で確認できます。計測の適用範囲を広げ現場省力化を支援します。

   測定図形:マゼンタ部            測定結果:システム・検査表

ヘッドの多段化

ヘッドの形状選択に「多段化」を追加しました。テーパ設定などを含むヘッド形状をリアルに表現する事で干渉チェックの精度が向上します。形状設定はヘッド1編集から行い、プレビューではマウス操作による3D表示に対応します。また、演算工程表でのヘッドの変更も従来通りに利用可能です。

ヘッドDB編集(上)/ヘッド1編集(下)

同時5軸変換後の最適化

プロファイル組み込み同時5軸変換後や、5X切削モードに対して最適化が行えます。最適化条件(自動クリアランス/エアカット削除/可変送り速度/コーナ減速)により効率の良いツールパスを生成します。

《 5X切削モード 》

基準面オフセット荒取り/基準面オフセット側面仕上げ/基準面オフセット底面仕上げ(アンダーカットチェックOFFの時)

高線仕上げ-5X/取り残し加工-5X/複合面沿い加工-5X/スワーフ加工(可変送り速度、コーナー減速のみ対応)

5軸変換後のCL(左)/5軸変換後の最適化CL(右)

ストック演算:対応モード拡張

取り残り領域を自動検出する「ストック演算」は、加工完成形状と加工途中のストック形状の差異から未加工領域に対しツールパスを出力します。仕上げ系モードに拡張し、加工領域作成などの手間を大幅に削減します。

例)等高線仕上げのストック演算を使ってパスを作成

左図)前工程のストック(マゼンタ部が取り残った箇所)

右図)ストック演算をおこなった工程

パス出力調整設定で指定した高さ以下のカスプを無効化します。

3D-1等高線仕上げ/等高線全体仕上げ/走査線領域加工/水平領域加工/平坦部周回

3D-2走査線加工/等高仕上げ加工

並列処理の拡張

近年のCPUの高性能化に対応して、並列演算数と計算スレッド数を拡張しました。さらに、コーナーR形状処理(形状フィレット)における複数のGPU(グラフィックカード)による並列計算が可能となるなど、演算時間を大幅に短縮します。

<CAM演算>


<GPU演算>

複数工程の形状フィレット作成を複数のGPUで処理します。

1工程の形状フィレット作成を複数のGPUで処理します。

V20.1 V-UP機能一覧

BASE


CAM


3DCAM


5X/MX


POST


オプションモジュール


WEBセミナー「V20.1 /新機能ダイジェスト」開催!!

~ 新バージョンの“一押し機能”をいち早くお届けします! ~

本WEBセミナでは、新版「V20.1」における多数のバージョンアップ項目の中から”一押し機能”をピックアップしてダイジェストでお伝えします。なお、本セミナーは録画配信となります。配信日の指定時間内であれば自由に視聴いただけます。是非ご参加賜りますようお願い申し上げます。

また、恒例の「バージョンアップ説明会」の開催も予定しております。詳細は5月初にお届け予定のバージョンアップキットでご案内いたします。

<開催要項>

※同業他社さまにはご参加をご遠慮頂いております。

INTERMOLD2024(第35回金型加工技術展)出展のご案内

弊社は、2024年4月17日(水)~19日()開催の「INTERMOLD2024(第35回金型加工技術展)」に出展します。会場では「省力化・多様性・周辺メーカとの親和性」をテーマとした最新技術や事例をご紹介します。


【出展製品】

CAD/CAMシステム及び工程・生産管理システムの展示

CAM-TOOL / EXCESS-HYBRIDⅡ / PartsCAM / CAM-TOOL for NX / CG Series / AIQ 

【主な展示内容】

【入場方法】

公式サイトより来場者事前登録を行ってください。

https://www.intermold.jp/visitor/

展示会・セミナー情報

タック プライベートショー

2024 北部九州どてらい市

2024 大阪どてらい市

第36回  東北信どてらい市

サポートからのお知らせ(CGS Customer)

CAM-TOOL サポート情報

EXCESS-HYBRIDⅡ / PartsCAM サポート情報

CG Series サポート情報

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AIQ サポート情報

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