Vol.103
2024年01月12日発行
新年のご挨拶
EXCESS-HYBRIDⅡ & Parts CAM 最新情報
MECT2023レポート(第2弾)/CAM-TOOL加工事例
EXCESS-HYBRIDⅡ 導入事例(CGS AISAより)
展示会情報
サポートからのお知らせ
※本号をPDFで見る(WEBページをPDF化しています)
⚠️ 能登半島地震で被災された皆様へ
能登半島で発生した地震により被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
ご支援できることがございましたら、弊社営業又はサポートまでご連絡くださいませ。
皆様の安全と一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
新年のご挨拶
初春を迎えるにあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
さて、世界経済は、ウクライナや中東の紛争拡大リスクに加え、インフレの長期化懸念など先行きを見通しづらい状況が続いております。一方で、AIやIoTなどのデジタル技術を駆使したDX需要は依然として強く、また、クリーンエネルギーなど、カーボンニュートラルに向けたGX投資は拡大しています。
国内製造業では、設備投資の先行指標とされる工作機械の受注が減少傾向で推移していますが、部品調達難に伴う生産停滞は緩和され、好不況判断の目安とされる工作機械の月間受注額は継続して基準を上回っております。自動車や半導体関連など国内の多くの製造業では、自動化やデジタル化など、スマートファクトリーを見据えたDX需要が見込まれることから、設計・製造や生産管理など、ビジネスプロセスを変革するシステムやサービスへの投資意欲は高まりを見せております。
このような環境下、弊社では、既存ソフトウェア製品のバージョンアップを着実に重ねるとともに、「AIの活用」や「形状認識による設計支援」などの研究開発を進め、その成果の第一弾として、工程管理システム「AIQ」に「AI類似画像検索機能」を実装し、昨年12月にリリースいたしました。今後も、技術者のノウハウや思考プロセスなどの属人的資産を企業資産に置き換えるべく研究開発をさらに進め、ユーザーの能力を最大限に引き出す「思考支援ツール」として各製品に順次実装してまいります。
海外事業においては、アジア市場の事業基盤をさらに固めるため、タイ、インドネシアに続き、昨年2月にアセアン3拠点目となるベトナム駐在員事務所(ハノイ市)を設置し活動を開始しております。現地企業様とのパートナーシップとコラボレーションにより、アジアビジネス強化に邁進してまいります。これら事業活動を通じ、現有製品の強化は勿論のこと、多様化・高度化する量産技術の変化を先取りした研究開発および海外展開を精力的に進めてまいります。また、国内・海外のパートナー企業様との協働体制も一層強化することで、当社が得意とするCAD/CAMシステムおよび工程管理システムにさらに磨きをかけ、“グローバル・ニッチ・トップを目指す”という一貫した方針を継続してまいります。
本年も倍旧のご支援を賜りますよう衷心よりお願い申し上げます。
EXCESS-HYBRIDⅡ & Parts CAM 最新情報
Version 9.1リリース / 2024年2月出荷開始!!
膨大なデータから類似ボディを簡単検索 !!
円筒・極座標補間による加工範囲の拡充 !!
AI類似ボディー検索
膨大なデータから類似ボディを簡単に検索可能となりました。過去の見積りや設計データを素早く検索し、見積り精度の向上、流用設計による工数削減、改善点の洗い出しが行え、業務を効率化します。検索エンジンにAIを搭載。入力されたモデルと特徴量の一致率が高いモデルを素早く検索します。※詳細は前号を参照
穴リスト
穴リストを配置する際、あらかじめ決められた位置で分割するのではなく、図面スペースに応じて分割位置を指示しながら配置できるようになりました。また、加工者への情報として必要な穴種別だけをリスト化することや、加工を行う上で優先順位の高い穴種別からリスト化することができます。
フリーフォーム変形
フリーフォームデフォメーション法(FFD法)を使用したフリーフォーム変形コマンドを新設しました。従来法と比較してより大きな変形を行っても面のひずみを抑制することが可能です。変形方法には 「リフト変形モード」 と 「マッチング変形モード」 を用意しています。さらに、この機能はソリッドボディにも適用できます。※詳細は前号を参照
メッシュ修復
修復項目の対応範囲を拡張し、ズレ・ステッチ・微小穴・重複三角形の修復が可能となりました。検出された不正箇所にフィットする機能も追加され、修復箇所を確認しながら作業を行うことができます。
リフト変形(上図)/マッチング変形(下図)
ホルダカタログ
国内主要メーカーのホルダデータベースが利用できるようになりました。多段ホルダやホルダセットの登録も可能となり、より正確な干渉チェックが行えます。
ツーリングDB(左図)/ホルダ情報(右図)
円筒補間/極座標補間
旋回軸を利用した円筒補間と極座標補間機能を搭載しました。円筒補間では、平面上に作成したパスを旋回軸を中心とする円筒上に巻き付けたパスを生成でき、極座標補間では旋回軸と他の1軸が同期しながら穴あけやミーリング加工のNCを作成することが可能です。
円筒補間(左図)/極座標補間(右図)
MCアプローチ設定
アプローチ作成時に、「長さ」や「半径」などのパラメータを「工具径比率」で指定することで、工具径に適したアプローチを作成できるようになりました。また、自動アプローチ作成時に未設定のパラメータがあれば、それらのパラメータを自動的に計算します。
WCアプローチ設定
ワイヤーカットの加工データ作成において、下穴から自動でアプローチ図形を作成する際の動作を改善しました。距離が最も近い要素を優先するか、直線を優先するかの選択が可能です。これにより、定義した図形の状況に応じて柔軟に自動アプローチを生成できます。
距離優先(左図)/直線優先(右区)
等高線仕上げ
等高線仕上げにおいて、アプローチ位置の指定が可能になりました。これにより、磨きやすい位置など、任意の場所にアプローチを設定することができます。
カーブ加工
平面上に描かれた図形やカーブを加工対象面に投影することができます。また、加工深さや残り代の調整も可能となりました。
その他の主な機能強化項目
2D CAD機能
4Kモニタ対応
DXF/DWG I/O
穴断面 他
3D CAD機能
移動・複写(3D)
フィレット曲線
曲げ・展開
形状認識 他
2D CAM機能
G01サイクル
MC/WC工程作成
NC確認 他
3D CAM機能
3D加工定義
干渉チェック 他
MECT2023レポート(第2弾)
~ 出展の見どころから/CAM-TOOL加工事例 ~
ダイカスト金型加工事例(サスペンションタワー)
昨今、自動車業界では部品の軽量化が進み、鉄製部品から樹脂やアルミ部品への変更が行われています。本サンプルは、プレスからダイカストへの変更をイメージした金型サンプルで、焼き入れ鋼を高精度7軸制御加工機(牧野フライス製作所/D2)で直彫り加工しています。
また、同時5軸加工を積極的に採用し、新バージョンで強化されたオート変換機能を5軸加工の58%に適用しています。CAM-TOOLの高精度同時5軸加工ロジックにより、3軸および位置決め5軸加工と同等の加工面品質を実現しました。同時5軸加工に伴う加工痕や加工段差の問題が解消され、CAMオペレータのカッターパス作成工程の工数を低減することが可能です。
材質:DHA-WORLD 46HRC
サイズ:900 x 735 x 425(mm)
機械:D2 牧野フライス製作所
製品形状部はカーブ変換にて
より滑らかな加工面を確保!
干渉を考慮する必要がある部分は
オート変換でより簡単に!
ダイカスト金型に見られるガス抜き溝を再現
C軸割出し動作後にAB軸での同時5軸加工
面直方向に工具軸が向くように作成!
均一な制御点
材質:STAVAX 52HRC(100 x 50 x 20 mm)
工具:2KMB
加工時間:46時間15分
EXCESS-HYBRIDⅡ 導入事例(CGS ASIAより)
この度、サムライアジアにて、サンシン・ハイテクノロジー(タイランド)様の事例記事が掲載されました。
プレス金型のサンシン・ハイテクノロジー 金型部門強化・内製率向上を実感 !!
アユタヤに拠点を置くサンシン・ハイテクノロジー(タイランド)(以下、サンシン)は、45〜300トンまでのプレス機を保有する金属部品加工メーカーで、プレス金型の製作・量産対応を行っている。1996年にタイ進出し、今年(2023年)で27年目を迎える。
金型製作は外注中心であったが、価格競争が激化している状況を踏まえ、社内の内製率向上に向けた見直しが必要となった。受注を増やすためには、金型の内製率を高めたい。ところが、当時サンシンではタイ人設計者の作業工程が属人化しており、標準化されないことが大きな課題となっていた。そんな中、同社が順送プレス金型製造用CADCAM『EXCESS-HYBRIDⅡ』 に出会ったのが2022年8月ごろだった。
展示会情報
サポートサイトからのお知らせ(CGS Customer)
Windows10 に関する重要なお知らせ
Microsoft社によるWindows10のサポート終了期限が2025年10月14日と発表されております。これに伴い、弊社の現行製品に関する対応状況(最終対応バージョン)を以下にお知らせいたします。
《 最終対応バージョン 》
EXCESS-HYBRIDⅡ / PartsCAM:V10.1(2025年2月リリース予定)
CAM-TOOL / CAM-TOOL AM:V21.1(2025年4月リリース予定)
AIQ:V18.1(2025年夏リリース予定)
CG Series:SOLIDWORKSに準拠(確定次第お知らせします)
CAM-TOOL for NX:NXに準拠(確定次第お知らせします)
CraftMILL:未定(2025年リリース予定)
《 Windows10 最終対応バージョンのサポートについて 》
次バージョンがリリース(2026 年予定)される間はサポート致します。ただし、Microsoft 社サポート終了後、OS に依存する不具合についてはサポート対象外となります。
《 Windows10 でご利用のお客様 》
安心して弊社製品をご利用いただくために、Windows11 プリインストールPCの導入やOSアップグレードなどの移行準備をおこなっていただきますようお願い致します。(周辺装置、周辺ソフトウエアの対応状況もご確認ください。
ご不明な点・ご相談などがございましたら、お気軽に最寄りの支店までお問合せください
CAM-TOOL サポート情報
修正版「V19.2.7.1」を12月20日にリリースしました。
次版(V20.1)では、一部のグラフィックカードがGPU演算非対応となります。
EXCESS-HYBRIDⅡ / PartsCAM サポート情報
V9.1バージョンアップキットの発送は2月末を予定しております。
ホルダカタログの公開は2月初を予定しております。
CG Series サポート情報
SOLIDWORKS2023 SP5.0対応版は1月19日にリリースを予定しています。
AIQ サポート情報
機能拡張版「V16.2」を12月11日にリリースしました。