ほんとは法律婚したい!
事実婚を選んだ方の想い。
事実婚を選んだ方の想い。
※写真はイメージです
事実婚に関する意識調査結果
by 一般社団法人あすには
結婚による改姓を避けるため、婚姻届を出さずに家族として暮らす「事実婚」を選ぶカップルが増えていると言われています。
しかし、事実婚に関する大規模な調査はこれまであまり行われていません。
どのような方たちが、どのような理由で、事実婚を選択しているのでしょうか?
法律婚ではないことによる不利益を、どこに感じているのでしょうか?
日本では、婚姻届を役所に提出することで、法律上の婚姻が認められます。一方、婚姻届を出さず婚姻している夫婦と同じように家族として暮らすことは、法律上の結婚(法律婚)と区別する意味で、「事実婚」と呼ばれています。
■調査方法:Google formsを用いたアンケート調査
■調査対象:あすには関係者
■調査期間:
回収:2024年5月6日から25日
分析:2024年6月
結果公表:2024年7月
111名が回答に参加
▼調査に使用したアンケート内容
なぜ、事実婚の意識調査を始めたのか
最近では結婚の形態の1つとして事実婚を紹介するWeb記事も増えてきました。しかし国の資料でも「事実婚に関するデータは少なく、その実態は見えにくい。」とされており、内閣府で令和3年(2021)年度に実施された調査によると、事実婚を選択している人は成人人口の2〜3%と推測されるのだそうです。[男女共同参画白書 令和4年版 コラム3 事実婚の実態について]
2〜3%と言われると少ないようにも見えますが、数としては200万人〜300万人。決して少ない数ではありません。
事実婚を選ぶ理由は改姓の問題だけ? 法律が変わったら結婚したい? 事実婚で困ることは? といった、事実婚カップル当事者の思いを明らかにすることは、選択的夫婦別姓の導入やパートナーシップ制度の検討を進める上で、大変重要なポイントではないでしょうか。そうであれば、国や地方自治体が事実婚についての調査を実施するのではないか、と考え、働きかけもおこないましたが、なかなか事実婚の調査は始まらない。そこで、私たちが自ら調査をやろう!ということになりました。
今回は調査の第一段階として、あすにはのメンバーを中心にアンケートへの協力を呼びかけたところ、3週間という短い期間にもかかわらず100名を超える方から回答をいただきました。回答を下さった皆様、本当にどうもありがとうございました。
調査結果から見える当事者からのメッセージ
選択的夫婦別姓が選択できないために事実婚を選択している方が 9割以上
パートナーシップ宣言に異性事実婚を含めてほしいという方が 7割以上
法律や制度を設計される皆様は、この結果を受け止めていただき、選択肢の多い、皆が生きやすい社会になるよう、新たな制度を検討して頂きたいと考えています。
今後引き続き他の組織などと協力しながら、さらに規模を拡大した事実婚の意識調査を進めて参ります。調査にご協力いただける地方自治体のご担当者様がいらっしゃいましたら、お問い合わせフォーム からぜひご連絡ください。どうぞよろしくお願いします。
2024年7月
一般社団法人あすには リサーチチーム