●ACT倶楽部とは
令和3年8月に,阿南高専教育研究助成会(ACTフェローシップ)現阿南高専科学技術振興会(AST)内に「ACT倶楽部」が設立されました。
「ACT倶楽部」は,AST(旧ACT)企業等が抱える経営課題・技術課題・地域課題を阿南高専に持ち込み,それらの課題解決を,企業と学生・教職員とが連携して行っていく仕組みです。阿南高専からは,研究室・研究設備,研究費,メンター(指導者)等を提供し,阿南市との連携のもと複雑な課題を解決し,社会実装を目指します。
ACT倶楽部の活動は,オンライン会議システムZoom等を利用したリモートによる活動も可能です。
2023年度の新規テーマ募集は終了しました(2023/6/2まで)。
①貴社の課題を持ち込み下さい
課題の持ち込みは,下記の専用フォームより,ご入力をお願いします(現在は受付けておりません)。
なお,事前に相談をしたい場合には,ACT倶楽部内の相談役(インターミディエータ)にご相談下さい。
②インターミディエイターに相談できます
インターミディエイターとは,阿南高専と地域企業との間をつなぐ専門人材です。
地域企業の抱える課題を丁寧に伺い,それを解決することができる阿南高専の持つ専門技術を分かりやすく説明します。阿南高専の持つ様々な地域連携に関わる制度を説明し,解決に向けた道筋をつくる役割を持っています。
この度,これまでに地域企業と地域企業とのコーディネートを実践されてきた,中川桐子氏(株式会社ダンクソフト・パートナー)にインターミディエイターとしてご活躍を頂くことになりました。
ご相談がある場合には,ご気軽に,次のフォームに記入をしてください。インターミディエイターよりご連絡をとらせていただきます。
③学生による課題解決
企業の皆様から持ち込まれた課題を解決したい学生を募集し,次の5つの学生ユニットが動き出しています。
●課題番号001「水災害の防止となる水位計キットの量産化開発へのアイディア募集」
企業:阿南測量設計株式会社(阿南市)
担当者:技術部 谷口響
課題解決のイメージ:水災害の防止となる河川やため池用の安価な水位計キットの開発・製作を学生と取り組みたいと考えております。現在水位計はプロトタイプが完成しており商品化を目指しておりますが,水位計キット量産のための製作マニュアル等の準備が追いついていない状態のため,学生の協力を得て量産化やキット化に向けた,アイデア出しやその試作を協力してもらいたいです。
・水位計キット化に対して、作りやすさ及びコストダウンのアイデアの検討、そのアイデアをもとに試作/装置製作の協力
・製作工程の問題点に対して改善案の検討
・レーザーカッターによるアクリル板の切り出し・加工/CAD技術、3Dプリンタを用いたパーツの作成/ボール盤による簡単な加工技術/データ通信用IoT装置の組込/リード線への圧着作業/半基盤への電子素子のはんだ付け
課題解決の時期:数年以内
提供される経営資源:はんだ付け等電子部品を取り扱うための基本的な技術/製作に関わるメンター1名/製作用ツール一式/製作用部品一式
ホームページ:http://anansokuryo.com/
活動状況
・河川やため池用の安価な水位計キットの開発・製作
・レーザーセンサー利用の新たな水位測定方法を検討・実証実験
●課題番号005「恋人の聖地イベント企画 & LEDイルミネーションオブジェの開発」
企業:阿南光のまちづくり協議会(実行委員長 山本史夫 ロイヤルガーデンホテル)
担当者:事務局(阿南商工会議所内) 湯浅隆幸
課題解決のイメージ:阿南光のまちづくり協議会は,阿南市の更なる活性化や発展を目指し,LED(発光ダイオード)等をもちいた電飾事業「光マンダラドーム」等を実施してきました。しかしながら,当該事業だけでは商店街の活性化や地域観光資源としての効果に課題があります。そこで「牛岐城趾公園」を「恋人の聖地」として魅力を向上させるためのイベント案を企画,実行する高専生を募集します。
加えて,LEDイルミネーションオブジェが老朽化しているため,LED基盤開発,LEDイルミネーションオブジェの開発ができる高専生を募集します。また,イベント開催時にはLEDイルミネーションオブジェの設置をお願いします。
課題解決の時期:1年以内
提供される経営資源:LED素材、開発研究を行うための場所・材料・工具、経費(多額な経費は困難)等
活動状況
・「牛岐城趾公園」を「恋人の聖地」としての魅力を向上させるためのLEDイルミネーション案を企画・実行
LEDランプは阿南市内の小学校で出前授業を行い小学生と作製
参加者(計391名):新野東小学校(6/24)24名、大野小学校(7/1)38名、福井小学校(7/6)50名、富岡小学校(7/8)239名、山口小学校(7/13)22名、その他18名
●課題番号007「阿南市内小中学校におけるプログラミング教育のレベルアップ」
企業:阿南市教育委員会学校教育課(阿南市)
担当者:GIGAスクール担当 濱田
課題解決のイメージ:IoTにつながるプログラミング教育について、小中学校でどのように取り組めばよいか教えてほしい。
課題解決の時期:数年以内
提供される経営資源:小中学校から各1名の情報教育指導員を派遣する
ホームページ:https://www.city.anan.tokushima.jp/soshiki/kyoikuinkai/gakkokyoikuka/
活動状況
IoTにつながるプログラミング教育用の教材作成・授業実施を行っている。
・イオンモール徳島でのプログラミング教室の実施(5/21、7/18、10/1)
・八万中学校にて出前授業を実施(10/21)
2年生にmicrobitとセンサを用いた授業を実施
・小中学校教員向けプログラミング研修会(11/28)
mbot2、microbit、ドローンを用いたプログラミング実習
●課題番号008「工務店DXによる働き方改革の実現」
企業:株式会社誉建設(徳島市)
担当者:ESサポート部・白山美穂/代表取締役・鎌田晃輔
課題解決のイメージ:DX等の取り組みが遅れている地方建設業において,プログラミング等の得意な高専生に社内現場の声をヒアリングしてもらい,木造住宅の設計,施工,資材調達等部門間のコミュニケーションと業務効率化に寄与するシステム開発と,社内人員への情報教育をお願いしたいと考えています。
課題解決の時期:数年以内
提供される経営資源:DX化に必要な経費全額
ホームページ:https://homare-web.com/
●課題番号011「IoT×昭和の家具へのアイディア募集」
企業:個人(阿南市)
担当者:中川桐子
課題解決のイメージ:大正時代に建てられた実家の母屋の解体にあたり,立派な梁や割れやゆがみのない木の廊下や階段,家具などがただ解体ゴミとして処分されるのはもったいないと思いました。生活の中で大切にされ,きちんと作られた質実な建具や家具の美しさ,などを改めて目にして,これは資源だと感じたのです。また,このような問題はどの家庭,どの地域でも抱えているのではないかと考えました。現代の生活、また未来の生活の中で活用できないかと考え、IoT×昭和の家具というコンセプトを検討する中で、今回の応募に至りました。学生の皆様のみずみずしい感性によるデザイン性や,IoTで付加される機能についてアイディアや新しい技術をサポートしていただき,モデルケースを作りたいです。
課題解決の時期:数年以内
提供される経営資源:自費製作。家具の専門家,LED専門家,IT専門家等
ホームページ:https://www.intermediator.jp/kiriko-nakagawa
活動状況
現代の生活様式に合わなくなった古い家具を、IoTの活用により再活用することを検討
4段箪笥をホームバーカウンターにDIY
1)上段はテーブルとグラス等収納
2)2段目はスマホ連携のスピーカー
3)3・4段目は、LED水耕栽培でミントを栽培
●ACT倶楽部全体の活動
令和4年6月17日:ACT総会およびポスターセッション
ACT企業に対して学生が実施状況を説明
令和4年12月2日:ACT俱楽部第1回事例報告会
ACT企業と企業研究セミナーのため来校した県外企業に対してポスターセッション
令和4年6月28日:表原立磨阿南市長との対話会
【ACT倶楽部ルーム】
現在,実習工場・協働プロジェクト開発室内に,ACT倶楽部に応募した企業と学生とが自由に使用できる「ACT倶楽部ルーム」を整備しています。学生がアイディアを出し合い,設計図を描き,これから実際に学生の手で整備をしていきます。
⑤課題を解決した後は・・・
課題解決後には,高専を通じて,様々なメディアへの公開等を行っていきます。
今後より,研究開発を進めていくために,共同研究,受託研究,技術相談等の様々な仕組みを用意しています。
また,阿南高専敷地内にある阿南市インキュベーションセンターの研究室を借りる等し,阿南高専とのつながりを深めつつ,研究を推進していくことも可能です。
●阿南高専へのアクセス
〒774-0017 徳島県阿南市見能林町青木265 阿南工業高等専門学校
(代表:0884-23-7100 )