運動生理学講義 要点・概要、 IT資料


運動生理学講義・運動生理機能学演習
(火曜日3限、水曜日4限)

1. 運動生理基礎Ⅰ(骨格筋システム)
2. 運動生理基礎Ⅱ(呼吸・循環システム)
3. 運動処方基礎(体格指数,体脂肪率)
4. 基礎・安静・運動時エネルギー代謝
5. 運動時の呼吸循環代謝機能の評価

6. 運動負荷試験の基礎と実際

morinomiya.univ.lecture.1@gmail.com

ミラクルボディー|NHKスペシャル

第1回 アサファ・パウエル~史上最速の男~      
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3253066  http://www.nicovideo.jp/watch/sm3253166
第2回 マイケル・フェルプス世界最強のスイマー     http://www.nicovideo.jp/watch/sm3392678?ref=search_key_video
第3回  ハイジャンプ 翼なき"天才" http://www.nicovideo.jp/watch/sm3247028

第4回 反応の限界を超えろ~特撮・一瞬の闘い~
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3342256?ref=search_key_video
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3385809?ref=search_key_video


第1回  ウサイン・ボルト 人類最速の秘密            http://www.nicovideo.jp/watch/sm18492595?ref=search_key_video
                                                                       http://www.nicovideo.jp/watch/sm18492842
第2回  内村航平 驚異の空中感覚 http://www.nicovideo.jp/watch/sm18492943?ref=search_key_video
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18493110
第3回  マラソン最強軍団 持久力の限界に挑む
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18494759?ref=search_key_video
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18493456

ID:53859433(GINZA)miyamotomiyamoto
運動生理学Ⅰ ~骨格筋システム~
  1. 運動の発現 
  2. 骨格筋収縮の仕組みとエネルギー供給機構
  3. 筋線維タイプと収縮特性
  4. 運動と筋線維タイプ
  5. 筋収縮の様式と筋力
  6. トレーニングと骨格筋
● 筋線維のタイプを収縮特性と代謝特性に基づいて分類し、それぞれの特性と運動の関係を理解する。
    1. 不随意運動
    2. 随意運動
    3. 運動単位と力の発揮

●  筋収縮のエネルギー供給機構を理解する。

    1. 骨格筋の構造
    2. 骨格筋が収縮するメカニズム
    3. 収縮のためのエネルギー
    4. エネルギー産生と運動の持続
        ● 筋力発揮に対する筋の形態学的特性や筋の収縮様式と筋力との関係を理解する。
    1. 赤筋と白筋、遅筋と速筋
    2. 筋線維タイプの分類方法
    3. タイプⅠとタイプⅡ線維
    4. SO線維、FOG線維、FG線維
        ● トレーニングによる筋出力増加を、筋肥大、神経・筋の関係から理解する。
    1. 短距離選手とマラソン選手の筋線維
    2. 筋線維タイプの決定
       ● 運動の発現する仕組みを神経系から説明し、運動が調節されるメカニズムを理解する。
    1. 筋収縮の3様式
    2. 筋力を決める要因
        ● 随意運動と反射の違いを理解する。
    1. 筋力トレーニング

 








運動生理学Ⅱ ~呼吸・循環システム~
      1. 運動の持続と呼吸循環系
      2. 呼吸循環系の機能の指標と調節機構
      3. 運動に伴う呼吸循環機能の変化
      4. 運動時の酸素利用
      5. トレーニングによる呼吸循環系の適応
      6. 運動と血液・体液

    吸い込まれた空気→肺ガス交換→肺循環)

            ● 運動の持続に対する呼吸循環系(心臓、肺、血管系など)の役割を理解する。
      1. 呼吸器の働きと構造
      2. 循環器の働きと血液の循環経路
      3. 心臓の働きと構造
      4. 血管の役割と構造
      1. 呼吸系の機能の指標
      2. 循環系の機能の指標
      3. 呼吸機能の調節
      4. 循環機能の調節
          1. 運動時の呼吸の変化
            1. 運動時の心拍数の変化
              1. 運動時の1回拍出量の変化
                1. 運動時の心拍出量の変化
                  1. 運動時の血圧の変化
              ● 有酸素性体力としての最大酸素摂取量、無酸素性代謝閾値(AT)を理解する。
                  1. 酸素摂取量の変化
                  2. 無酸素性閾値(換気性閾値)
                  3. 最大酸素摂取量に影響する因子
                  4. 酸素借と酸素負債
                  5. 最大酸素借
                  1. 持久的トレーニングと呼吸系の適応
                  2. 持久的トレーニングと心臓の適応
                  3. 持久的トレーニングと血管
                        ● 運動に対する体液(血液、水分)の果たす役割を理解する。
                  1. 体液の分類と役割
                  2. 血液による物質運搬
                  3. 血液による免疫作用
                  4. 発汗による体温調節と体液

                The Miracle of Respiration (501秒)

                YouTube 動画


                 ビデオクリップ(呼吸)

                体の中にある肺
                (26秒)
                ヒトの呼吸器のしくみを紹介します。

                吸った空気が入る所
                (75秒)
                ヒトが呼吸で吸った空気は気管から気管支を通り肺胞にまで入ることを人体標本とCGで紹介します。

                ヒトの呼吸器のしくみ-HD
                (236秒)
                ヒトの呼吸器の仕組みを紹介します。

                模型で見る呼吸のしくみ
                (73秒)
                呼吸する時の肺の動くしくみを模型を使った映像で観ることができます。

                吸った空気の通り道
                (74秒)
                ヒトが呼吸で吸った空気の通り道を内視鏡で紹介します。

                呼吸のしくみ
                (66秒)
                ヒトの呼吸器、肺の仕組みをCGで紹介します。

                ヒトが呼吸する空気の量-HD
                (177秒)
                ヒトは1日にペットボトル2万本分もの大量の空気を呼吸していることを測定します。

                呼吸のしくみの発見-HD
                (171秒)
                呼吸は空気中の酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出する営みであることを説明し、歴史的な研究を紹介します。



                 ビデオクリップ(循環)

                心臓が動くようす
                (70秒)
                安静時、運動時の心臓の動きを超音波装置による映像で見ます。

                心臓のしくみ-中学
                (185秒)
                血液の流れにそって、心臓のしくみを見ていきます。右心房から右心室に入った血液は肺に送られ、左心房に戻ってきます。そして左心室から全身へと送られます。

                CTで見た心臓
                (45秒)
                血液を送り出すポンプ・心臓の仕組みを、X線を使った特殊撮影(CT画像)で紹介します。

                心臓の動き-HD
                (157秒)
                血液を送り出すポンプ・心臓の仕組みをさまざまな特殊撮影で紹介します。

                心臓と動脈・静脈
                (83秒)
                血液は心臓の働きのよって体全体を回っていることを、実際のヒトの動脈や静脈の標本とCGで紹介します。

                心臓と血液の通り道
                (114秒)
                血液を送り出すポンプ・心臓の仕組みをCG映像とさまざまな特殊撮影で紹介します。






                講義・演習内容


                平成26年度 運動生理学講義スケジュール(理学療法学科)
                  1         オリエンテーション

                  2         1 宮本 (合同) 運動生理の基礎
                  3         2 宮本 (合同) 身体組成(BMI,体脂肪率)
                  4         3 中原 (合同) 運動時の心拍数と血圧測定
                  5         4 中原 (合同) 

                  6         1 宮本 A B 代謝の概念、基礎/安静時エネルギー代謝 (実測、原理)
                  7         2 宮本 A B 運動時エネルギー代謝(METS) (実測、原理)
                  8         3 宮本 A B 心肺系(最大酸素摂取量)の評価
                  9        4 宮本 A B   運動負荷試験の基礎と実際
                  10        1  中原 BA 運動時の循環調節
                  11        2  中原 BA 運動時の循環反応の解析と評価
                  12        3  中原 BA レジスタンス負荷と循環応答
                  13        4  中原 BA 体力測定評価 理論と実際

                           14       1  宮本・中原 (合同)  定期試験 (後期)
                  15        2 本・中原 (合同)    定期試験 (後期)


                  1. 吸循環代謝系の連関機構に関する基礎生理学 演習
                  エネルギー代謝機構について(骨格筋代謝) (4~6月)
                              解剖と生理(筋収縮のしくみとエネルギー供給機構)
                              演習(作業効率、最大酸素摂取量、無酸素性作業閾値の測定・実習)
                              データ解析手法
                  循環調節機構について                         (7~8月)
                              解剖と生理(動脈圧受容器反射のしくみと血圧・心拍数調節機構)
                              演習(脳循環、心拍出量、血圧、心拍数(ECG, R-R間隔)の測定・実習)
                              データ解析手法
                  呼吸調節機構について                         (9~10月)
                              解剖と生理(化学受容器反射のしくみと呼吸の化学調節機構)
                              演習(分時換気量、Flow-Volume曲線、中枢及び末梢化学受容器感受性の測定・実習)
                              データ解析手法
                  体温調節機構について                         (10~11月)
                              解剖と生理(温度受容器反射のしくみと体温の中枢末梢調節機構)
                              演習(深部温(鼓膜温、皮膚温)の測定・実習)→未整備
                              データ解析手法

                   2. 演習時における実験のプロトコールの選択

                  運動負荷法
                              Treadmill (Land, Water)
                              Leg Ergometer
                              Arm Ergometer

                  負荷モード
                              Constant負荷Exercsie                 Light
                              Ramp負荷Exercise          Moderate
                                                                               Heavy

                  循環器系への負荷法
                              下半身陰圧負荷(LBNP;LowBodyNegativePressure法)
                              姿勢変化(TILT負荷)
                              水浸負荷
                              カフリリース



                  1. 身体組成(BMI,体脂肪率)

                  BMIの評価と体脂肪率の測定方法


                  体脂肪率(%fat)の求め方

                  体脂肪率(% fat)=((4.57/身体密度)-4.142)×100
                  Brozek,1963, Jackson & Pollock, 1985 (3カ所), Nagamine & Suzuki, 1964

                  男性の場合の身体密度(g/cm3)の求め方 (計算式)
                  女性の場合の身体密度(g/cm3)求め方 (計算式)


                  体格指数(BMI; Body Mass Index)の求め方

                  体格指数 (BMI kg/m2) = 体重 (kg)÷身長 (m)÷身長 (m

                  BMI≧25の割合は、男性28.6%。女性20.6%。
                  BMI≧18.5の割合は、男性4.3%、女性10.8%。

                  日本人のデータは以下を参照。
                      平成20年 国民健康・栄養調査結果の概要 厚生労働省生活習慣病対策室


                  体重、血圧、心拍数記録表(「朝夕」1ヵ月間)。Excel Fileを公開しています。

                  ★体脂肪率推定する(皮脂厚計測値を用いた推定法)。Excel Fileを公開しています。

                   上記の算出プログラムファイルをダウンロードする場合はユーザー名、パスワードが必要です。
                  morinomiya.univ.lecture.1@gmail.com





                  2. エネルギー代謝


                  細胞を構成する物質

                  ヒトの細胞


                  生きものはすべて細胞からできている。そして細胞は、水、タンパク質、核酸、炭水化物、脂質などの有機物、その他、若干の無機物から構成されている。



                   細胞


                  細胞小器官

                          動物の真核細胞

                  細胞小器官と細胞基質


                  細胞の中のタンパク分子の動き-中学
                                 (107秒)

                  蛍光顕微鏡での観察を通して、細胞の1つ1つの中で無数のタンパク質が動いていることを知る。


















                  動物細胞

                  動物のからだをつくっている細胞を動物細胞という。1839年ドイツのシュワンが、動物も細胞でできていること(動物細胞説)を提唱した。  動物細胞には、核、細胞膜、細胞質基質、ミトコンドリア、ゴルジ体などの小器官がある。しかし、植物細胞に見られる細胞壁、葉緑体、液胞はない。また、動物細胞には細胞分裂に関係する中心体がある。  動物細胞には、ヒトの赤血球のように0.008mmのものからダチョウの卵まで、さまざまな大きさのものがある。しかし、大きな動物では、からだをつくっている細胞が大きいのではなく、細胞の数が多いことが原因である。例えば、人は約100兆個の細胞からなっている。  一つの細胞で生きている原生動物やヒトのような高等な動物でも、細胞の基本構造には、共通しているものが多い。


                  細胞の大きさ

                  生物の中には単細胞生物のように一つの細胞だけで生きているものもいるが、同じ機能をもつ細胞が集まってからだをつくっている細胞群体もある。さらに、分化した機能をもつ多数の細胞からなる多細胞生物がいる。  例えばアメーバやゾウリムシは一つの細胞で生活している。細胞群体のボルボックスは数百から数万個の細胞が集まってひとつの集合体をつくっている。また、ヒトは約100兆の細胞が集まってからだができている。ヒトやゾウでからだの大きさが違うのは、細胞の大きさではなく細胞の数が違うからである。


                  ★モデル化した細胞を見る3D細胞エクスプローラ

                  生物のからだが大きくなるのは、細胞の体積が大きくなるのではなく、細胞の数が増えるからである。動物のクジラや植物のサクラなども、一つの細胞から誕生し、分裂を繰り返すことによって細胞の数を増やし、大きなからだを作っている。  細胞の大きさは、生物の種類や組織によって異なるが、人体細胞の直径は6μm~25μm(0.006mm~0.025mm)といわれている。小さな細胞では、ウィルスと細菌の中間的存在であるマイコプラズマが直径約0.2μmとして知られている。また、大きな細胞では動物の卵があり、イクラ(サケの卵)は直径約5mm程度である。最大の細胞といえるのはダチョウの卵であり、これは長い方の直径が15cm、質量は1600gにもなる。






                  3. 基礎・安静時エネルギー代謝


                  エネルギー供給の仕組み



                  エネルギーについて詳しく学びたい人は以下を参照してください。

                  代謝と生態系エネルギーフローから考える地球環境と生物の授業ココをクリック

                  (平成15年科学技術・理科教育のための革新的なデジタル教材の開発) 








                  エネルギー代謝経路について


                  地球上のんな生物も細胞の中ではATP(アデノシン3リン酸)という分子からエネルギーを取り出している。

                  ATP(充電状態)⇔ADP(放電状態)







                  生体内のATPの合成と利用のしくみ
                  (ATP→ADP→リン酸)

                   ATP合成酵素の制御機構科学技術振興機構 ICORP ATP 合成制御プロジェクト

                  ヒトのATP合成酵素は1400回転/秒の超高速で回転していることが判明した。

                  今後エネルギー代謝異常などの病気の原因の解明と治療法の開発に期待されている。


                        細胞呼吸(解説ムービ)

                  ATP合成酵素の制御機構

                  YouTube 動画



                  アデノシン三リン酸(ATP)
                  クレアチン・リン酸系


                  解糖系 

                      [グルコース]

                         細胞室基質

                  嫌気呼吸 (無酸素性[嫌気的])代謝系)

                              → ピルビン酸

                                                 乳酸の産生(蓄積)




                  ミトコンドリア
                              → ピルビン酸

                                      好気呼吸 (有酸素性[好気的]代謝系)

                                                                                    クエン酸回路 電子伝達系


                  ミトコンドリアは、数マイクロメートル程の大きさの主につぶ状の細胞小器官で、2重の膜につつまれている。何重にも折りたたまれた内膜の表面で細胞呼吸を行い、エネルギー貯蔵物質であるATPを合成している。



                  ミトコンドリアがダイナミックに動いている様子を見ることができます。
                  ミトコンドリア動画

                  YouTube 動画

                  YouTube 動画

                  ミトコンドリアで生化学(石川県立大学)

                  ミトコンドリアの謎を一つ解明(大阪大学大学院医学系研究科・生命機能研究科医化学講座)

                  クエン酸回路                                          電子伝達系


                  ミトコンドリアはすべての真核生物の細胞質中に見られる幅約0.5μm前後の糸状、顆粒状の細胞小器官であり、好気呼吸を主要な機能としている。内膜、外膜の二重の膜に包まれている。内部は内膜がひだになってのび出し、ひだをクリステ、ひだ以外をマトリックスと呼ぶ。  

                   ミトコンドリアはクエン酸回路と電子伝達系及び両者に共役する酸化的リン酸化系の主要酵素をもっていて、好気的条件における細胞のエネルギー生産の場となっている。

                   マトリックスにはクエン酸回路に関与する諸酵素と脂肪酸のβ酸化に関与する諸酵素がある。クリステ及び内膜には電子伝達系に関与する諸酵素とそれに共役するリン酸化の酵素がある。  このような呼吸的酸化作用によって生じたエネルギーは、リン酸化反応によって高エネルギーリン酸塩であるATP(アデノシン三リン酸)として蓄積される。ATPは細胞のミトコンドリア以外の部分に出ていって、いろいろなエネルギーを必要とする仕事に関与する。

                  ミトコンドリアは酸素を利用しながら糖や脂肪からATPを生み出す工場のようなものである。



                  ●エネルギー源


                      炭水化物(Carbohydlate)

                      脂肪(Fat)

                      タンパク質(Protein)


                  ※ 体脂肪1kg分は約7200kcalに相当!

                  脂肪1kgの燃焼カロリーは約9000kcal
                  体脂肪に含まれる脂肪は約80%、水分などが20%。
                  したがって、体脂肪の燃焼カロリーは 9000 kcal × 0.8 = 7200kcalとなる。

                  正常人のエネルギー基質貯蔵量

                       燃料                 重量(kg)     エネルギー(kcal) 


                  循環基質 

                       グルコース(細胞外液)          0.02 kg                 80 kcal  

                       遊離脂肪酸                          0.0004 kg               4 kcal 

                       中性脂肪                              0.004  kg              40 kcal


                  組織中の基質   

                       脂肪 

                        脂肪組織の中性脂肪       15 kg                140,000 kcal 

                          筋肉内中性脂肪              0.3  kg                   2,800 kcal   

                       タンパク質 

                           タンパク質(主に筋)          10  kg                   41,000 kcal  

                       グリコーゲン 

                           肝グリコーゲン                  0.085 kg                350 kcal    

                           筋グリコーゲン                  0.350  kg               1,450  kcal



                  (Wahren, J., Endocrinology 3, Degroot J ed, New York, Crune & Stratton, 1911-1926, 1979.改変)


                  グルコースの標準自由エネルギーは 686 kcal


                      C6H12O6+6O2→6CO2+6H2O


                  標準状態 (0℃ 1気圧)

                  1モル(分子が6.022×1023 )の気体は22.4リットルに相当。

                  22.4 L×6 モル = 134.4 リットル の酸素が利用される

                  686 kcal / 134.4 L = 5.10 kcal / L 


                  標準状態 (0℃ 1気圧) で考えると、1モルの気体は 22.4 リットル
                  したがって、
                  22.4 L×6モル = 134.4 リットル の酸素が利用される。
                  そこから 686 kcalのエネルギーができることになるので、686 kcal / 134.4 リットル(酸素) = 5.1 kcal / リットル
                  すなわち
                  1リットルの酸素を利用 (酸素摂取量) して、5.1 kcal のエネルギーを作ることができる。
                  酸素摂取量はミトコンドリアで使われた酸素の総量であり、運動を遂行するのに必要なエネルギー量を表している。




                  パルミチン酸の標準自由エネルギーは 2397 kcal


                  C16H32O2+23O2→16CO2+16H2O


                  22.4 L×23モル = 515.2 リットル の酸素が利用される

                  2397 kcal / 515.2 L = 4.65 kcal / L 



                  エネルギー所要量 (一日の総エネルギー量)


                  1日に消費するエネルギー量を補給するために摂取すべき1日の総エネルギー量のこと。
                  すなわち、以下の値の総和で表すことができる。
                  尚、SDAとは、食物の特異動的作用のこと。1日のエネルギー所要量の1/10と考えられている。特に動物性の食品を多く食べると、食後安静にしていても代謝量は増加します。

                  1. 生命維持に必要な基礎代謝量 
                  2. 生活活動に必要な活動代謝
                  3. SDA(specific dynamic action)


                  基礎代謝量

                  生物が呼吸・体温維持・心拍など生命活動を維持するため生理的に消費しているエネルギー量のこと。すなわち、目覚めている状態で生命を維持する(心臓、呼吸、腎臓の働き、体温や筋緊張の維持など)ために必要な最小限のエネルギー消費量のことをいいます。約1/3は心臓などの諸臓器の活動に、2/3が筋肉その他の組織の生活および体温維持などに使われます。基礎代謝量は人それぞれで異なり、具体的には、風土、人種、性別、年齢、体格などによって異なり、食事や運動などの日常生活の状態によっても違ってきます。一方、同性・同年齢ならば、その体表面積に比例することが知られています。


                  国立健康・栄養研究所 基礎代謝量の推定式

                  男性
                  ((0.1238+(0.0481×体重kg)+(0.0234×身長cm)-(0.0138×年齢)-0.5473×1))×1000/4.186

                  女性
                  ((0.1238+(0.0481×体重kg)+(0.0234×身長cm)-(0.0138×年齢)-0.5473×2))×1000/4.186

                  基礎代謝量の推定式はここ

                  ※上記の推定式は、20~70歳代の日本人男女(男性71名、女性66名)を対象に、国立健康・栄養研究所で測定した基礎代謝量のデータから得られたもの。
                  真の値は、この推定値を中心に分布し、100kcal/日以上異なることもありえます。

                  "Ganpule AA, Tanaka S, Ishikawa-Takata K, Tabata I. Interindividual variability in sleeping metabolic rate in Japanese subjects. Eur J Clin Nutr 61(11): 1256-1261, 2007."




                  呼吸・代謝機能の測定評価について

                  代謝とは

                  私たち生物の体内に入った物質は、化学反応によって新しい物質に変えられ、体を作る材料となったり、化学反応の結果生きていくために必要なエネルギーを生み出す。このような現象を代謝と呼ぶ。

                  生命の様子 代謝を行う

                  エネルギー代謝率

                        エネルギー代謝率=(活動時代謝量ー座位安静時代謝量)÷基礎代謝量

                  座位安静時代謝

                        基礎代謝量から座位安静時代謝量を推定する場合は以下の式を用いる。
                        座位安静時代謝量≒基礎代謝量×1.2 (座位10%+DIT10%)

                  基礎代謝量

                     逆に、座位安静時代謝量から基礎代謝量を推定する場合は以下の式を用いる。
                       基礎代謝量≒座位安静時代謝量×0.8


                  ●座位安静時代謝量の測定方法

                  呼吸・代謝 
                  エネルギー代謝の測定(呼気ガス採取、分析)
                  ダグラスバッグ法を用いたエネルギー代謝測定とその評価法の実際

                  酸素1リットル当たりのエネルギー消費量 = 5 kcal相当

                  安静時や運動時の呼気ガス連続測定 (breath by breath法) 
                  分時換気量 [V]
                  酸素摂取量 [VO2]
                  二酸化炭素排泄量 [VCO2]

                  呼吸商 [RQ] の求め方    



                  呼気ガス分析装置を用いたエネルギー代謝量の測定・記録・推定値算出プログラム。
                  Excel Fileを公開しています。

                  以下のプログラムをダウンロードする場合はユーザー名、パスワードの入力が必要です。


                  morinomiya.univ.lecture.1@gmail.com

                  呼吸・代謝測定の基礎

                  • ATPS;ambient temperature, pressure, saturated with water vapor
                  測定環境温(?℃) 大気圧(mmHg) 飽和水蒸気圧(?mmHg)
                  • BTPS; body temperature, ambient pressure, saturated with water vapor
                  体温(37℃)   大気圧(mmHg)   飽和水蒸気圧 47mmHg
                  • STPD; standard temperature, pressure , dry
                  0℃     1気圧(760mmHg)  乾燥状態 0mmHg

                  • 測定データ(ATPS)を生体内の状態(BTPS)や標準状態(STPD)のデータへと変換するには係数(BTPS/STPDファクター)が必要。

                   ボイル・シャルルの法則 詳細はココ


                  分時換気量VEはBTPS表記。
                  したがって、VE (BTPS) = BTPSファクター x VE (ATPS)

                  酸素摂取量VO2、二酸化炭素排泄量VCO2はSTPD表記
                   したがって、VO2 (STPD) = STPDファクター x VE (ATPS)

                  VO2 (STPD) の求め方
                  VCO2 (STPD) の求め方
                  VE  (BTPS) の求め方


                  VO2 = (VI * FIO2) - (VE * FEO2)
                  V
                  CO2 = (VE * FECO2)-(VI * FIO2)

                  VI * FIN2VE * FEN2
                  VI = (VE * FEN2) / FIN2
                  FIN2 = 1 - (FIO2 + FICO2)
                  FEN2 = 1- (FEO2 + FECO2)
                  VI = (VE * [1 - (FEO2 + FECO2)]) / [1 - (FIO2 + FICO2)]


                  厚生労働省「日本人の食事摂取基準
                  (2005年版)

                  詳しく知りたい人は以下の厚生労働省HPを参照すること。

                  年齢別による基礎代謝基準値(1日あたりの体重1kgあたりの基礎代謝量)

                   年齢区分 男性
                  女性 
                   1~2歳  61
                  59.7 
                   3~5歳 54.8  52.2 
                   6~7歳 44.3  41.9 
                  8~9歳 40.8 38.3
                  10~11歳 37.4  34.8 
                  12~14歳 31  29.6 
                  15~17歳 27 25.3
                  18~29歳 24 23.6→22.1
                  30~49歳 22.3 21.7 
                  50~69歳 21.5  20.7 
                   70歳以上 71.5  20.7 


                  上記の基準値は1960年前後のデータに基づいているため、最近の報告によれば、日本人を対象とした1980年代以降の論文をレビューした結果、18~29歳女性の値(23.6)は高すぎることが指摘されている。レビューより22.1にすることが妥当であると示されている。


                  厚生労働省「日本人の食事摂取基準」
                  (2010年版)
                  詳しく知りたい人は以下の厚生労働省HPを参照すること。



                  厚生労働省エネルギーの食事摂取基準
                                                                      (2010年版)

                  身体活動レベル
                  Ⅰ 低い
                  生活の大部分が座位で静的な活動が中心の場合

                  Ⅱ ふつう
                  座位中心の仕事だが即場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買い物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合

                  Ⅲ 高い
                  移動や立位の多い仕事への従事者。あるいはスポーツなど余暇における活発な運動習慣を持っている場合


                   性別  男性      女性    
                   身体活動レベル  Ⅰ  Ⅱ  Ⅲ  Ⅰ  Ⅱ  Ⅲ
                   18~29歳  2250  2650  3000  1700  1950  2250

                  妊婦初期(付加量)                                     +50 +50 +50
                  妊婦中期(付加量)                                     +250 +250 +250
                  妊婦末期(付加量)                                     +450 +450 +450
                  授乳婦(付加量)                                         +350 +350 +350

                  2005年版と比べて赤:減少




                  4. 運動時のエネルギー代謝



                  運動によるエネルギー代謝の変化













                   生体内での物質の化学的な変化を代謝という。代謝は同化と異化の二つに大きく分けられる。同化は、光合成(炭酸同化)のように、外界から取り入れた簡単な物質から、からだを構成する複雑な物質を合成する過程であり、エネルギーを必要とする。異化は、呼吸に代表されるように、からだを構成する複雑な物質(有機物)を簡単な物質に分解する過程であり、エネルギーが放出される。また、代謝に伴って起こるエネルギーの変化や移動などをエネルギー代謝という。生物が生きていくために必要なエネルギーは、ATP(アデノシン三リン酸)の化学エネルギーに変換されてから、いろいろな生命活動のエネルギーとして利用される。ミトコンドリアには好気呼吸に関する多くの酵素が存在し、好気呼吸の過程のうち、クエン酸回路と水素伝達系はミトコンドリアで行われ、好気呼吸によって発生するエネルギーでATPを合成している。



                  ●運動時のエネルギー代謝の変化について


                  骨格筋の構造と筋収縮のメカニズム



                  骨、関節、筋肉の働き-HD
                  (162秒)
                  骨と関節によって、ヒトの体が自在に動くようになっていることに気づく。







                  速い筋線維(Fast-twitch fibers FT)と遅い筋線維(Slow-twich fibers ST)


                  速筋型ミオシンは遅筋型ミオシンの2倍の運動速度を持つ。

                  細胞の中には、筋肉細胞のように、運動により形態変化を起こすものがある。例えば、心筋は内臓筋であるが、平滑筋ではなく横紋筋である。横紋筋は筋繊維(筋細胞)の束からなり、筋繊維は筋原繊維でできている。筋原繊維の主な成分はアクチンとミオシンというタンパク質で、これらは繊維状のフィラメントを構成する。  筋収縮は、ミオシンフィラメントの間にアクチンフィラメントが滑り込んで起こる。これを滑り説(スライド説)という。(1)運動神経からの刺激で、筋繊維(筋細胞)の細胞膜が興奮する。(2)膜系の興奮が、筋原繊維を包む筋小胞体に達し、筋小胞体からCa2+(カルシウムイオン)が放出される。(3)Ca2+はアクチンフィラメントに結合し、これによりアクチンが活性化すると、ミオシン(ATP分解酵素の作用をもつ)が活性化され、ATPが分解される。(4)このエネルギーによりミオシンフィラメントがアクチンフィラメントをたぐりよせ、筋肉が収縮する。(5)筋小胞体にCa2+が吸収されるとミオシンフィラメントはアクチンフィラメントと結合できなくなり、収縮が止む(弛緩)


                      筋肉の収縮 (28秒)

                  YouTube 動画



                  骨と筋肉 (NHKデジタル教材)

                      第2分野
                          (3) 動物の生活と種類 
                              ア 動物の体のつくりと働き
                                      (ア)動物の体のつくりとその働き







                  骨と筋肉-中学
                  (102秒)
                  骨と筋肉のつくりを知り、そのはたらきによってからだが動くことを知る。

                  YouTube 動画






                  YouTube 動画


                  無意識の行動 反射 (NHKデジタル教材)
                      第2分野
                          (3) 動物の生活と種類 
                              ア 動物の体のつくりと働き
                                      (ア)動物の体のつくりとその働き



                     
                   身体活動時の代謝量が、安静時の何倍に相当するのかを示す尺度のこと。メッツとは、当該身体活動におけるエネルギー消費量を座位安静時代謝量(酸素摂取量で約3.5 ml/kg/分に相当)で除したもの。
                   ※1METは、「座位安静時代謝量(酸素摂取量で約3.5 ml/kg/分に相当)」。すなわち、1メッツで運動(活動)しているときには、体重1kgあたり・1分あたり・酸素3.5mlを使いってエネルギーを消費していることになる。座位安静時代謝量の2倍に相当する運動(活動)は2METs、3倍に相当する運動(活動)は3METsと表す。


                  エクササイズの身体活動量に相当するエネルギー消費量

                  簡易換算式:エネルギー消費量 (kcal) = 1.05 x エクササイズ (メッツ・時) x 体重 (kg)
                   すなわち、60kgの体重の人が2 METsに相当する運動を1時間行った際のエネルギー消費量を求めると、1.05 x (2 METs x 1時間) x 60kg = 126 kcal となる。

                  本実習では、各自の1MET、すなわち、「座位安静時代謝量(1分あたりの酸素消費量)」を実測しているので、この値を用いれば、より正確な数値を求めることができる。

                  1リットル(1000ml)の酸素消費量は約5Kcalのエネルギー消費量に相当するため、

                   本実習で求めた、座位安静時の1分あたりの酸素消費量が250mlならば、
                   5 kcal x 250ml/1000ml = 1.25 kcal のエネルギー消費量に相当することになる
                  この値は1METsに相当する。現測定時点であなたは、約1.25kcal/分の代謝を行っていることになる。 
                   仮に、その状態で24時間(1440分)安静にしていれば、1.25kcal/分 x 1440分= 1800 kcalのエネルギーを消費することになる。この値は、上記に述べた座位安静時代謝量(1METs)に相当する。
                   実測値に基づき、3 METsに相当する運動を1時間、2 METに相当する運動を2時間行った際のエネルギー消費量を求めると、(1.25 kcal/分 x 3 METs x 60分) +(1.25 kcal/分 x 2METs x120分) = 225 kcal + 300 kcal 、トータル525 kcal 運動時にエネルギーを消費したと計算される。


                  morinomiya.univ.lecture.1@gmail.com

                  生活習慣病対策

                  〈健康づくりのための運動基準・指針〉

                  〈運動指導者情報〉(健康ネットの該当ページへ)

                  • 「新しい健康運動指導士」について(PDF:1,730KB)
                  • 「健康づくりのための運動指導者普及定着方策検討委員会報告書」について(PDF:543KB)





                  ■ガッテンコラボ:脳科学で 食欲がコントロールできた!

                  ※ NHKあさイチ2011年9月28日放送

                  【ガッテンで大反響!脳科学で食欲抑え体重激減】


                  ◎専門家ゲスト:坂田利家(大分医科大学名誉教授、久恒病院 生活習慣病科)

                  ●食欲を抑えられない深~いワケ

                  ●人間の食欲を増進させるものあぶら、甘み、うまみ、ストレス、睡眠不足、グルメ情報、香り、見た目 などなど。→食欲を意志の力で抑えるのはとっても難しい。

                  ●世界初の発見!食欲を抑えるのは脳内のヒスタミン

                  脳内ヒスタミン神経系の構造と機能についての総合的研究

                                                                                          大阪大学医学部第二薬理学講座

                  ●150キロの男性も“噛(か)む”で大幅減量

                  ●食べて食欲が抑えられる、夢の食品!

                   ヒスチジン(脳内でヒスタミンに変化)を含む食品:本マグロ、カツオ、ぶり、さば、さんま等(赤身魚や背の青い魚に多く含まれる。)



                  第4    運動負荷試験の基礎と実際


                  D 心肺機能  p64


                  最大酸素摂取量の概念


                  ● 運動強度を徐々に強くしていくと、酸素摂取量は、運動強度にほぼ比例して増加していきますが、ある強度で呼吸器・循環器系の機能が限界に達して酸素摂取量が横ばい状態(プラトー)になり、その後、強度をいくら増しても酸素摂取量は増加しない状態が続きます。この時の酸素摂取量を最大酸素摂取量(VO2 max)と言います。


                   ヒトの最大酸素摂取量(VO2max)


                  ● 人での最大酸素摂取量は、一流のマラソン選手で70-80 ml/kg/min、サーカー選手で60-70 ml/kg/min(安静時の20倍程度)、これらの値は、20歳の一般青年男子約35-45 ml/kg/minと比較すると、アスリートでは約2倍の酸素を取り込み、それを利用する能力があることを示してます。特にマラソンのような全身持久力を必要とする種目においては、最大酸素摂取量が大きいと有利になります。



                   プロングホーンの最大酸素摂取量(VO2max)


                   エランド(ウシ科) アンテロープの1種 

                  (もののけ姫のあしたかが乗っていた動物(ヤックル)のモデルになった動物



                   アメリカ大陸に生息する大型獣(20-40kg) 「プロングホーン+アンテロープ≒カモシカ」の最大酸素摂取量は安静時の65倍ある。


                  チータがトップスピードを維持できるのは1分程度に限られます。一方、プロングホーンは基本的に長距離ランナーで、走るのが早く最高時速は88km(135km/時!とも書いてある) に達し、さらに時速70km以上の速度を維持しつつ長距離を走ることができるとされています。



                  Aerobic Scope とは最大酸素摂取量をMETSで表現する上限をあらわす用語

                  Bishop CM, The maximum oxygen consumption and aerobic scope of birds and mammals: getting to the heart of the matter. Proceedings of the Royal Society B Biological Sciences (1999). 266, 2275-2281




                   馬の最大酸素摂取量(VO2max)


                  平均的なサラブレッド競走馬は、140-170 ml/kg/min。安静時の40~50倍程度ある(J Equine Vet Sci,2003 Vol23, No7)


                   JRA総研でも何百頭ものサラブレッドの最大酸素摂取量を測定してきた中で、その多くは

                  140-170 ml/kg/minの範囲で、時に、190 ml/kg/minを示す馬もいたそうです。

                  この能力は一流のマラソン選手の2.5倍にも達します。


                  サラブレッドに興味のある人は以下のHPへ

                  日本中央競馬会(JRA総研)競走馬総合研究所



                  シンボリルドルフ


                  ● ちなみに、サラブレッド種と人の心臓を比較した資料によれば、

                  (1) 心(臓)重量:サラブレッドは4,500-5,000g、人は250-300g、サラブレッドの心臓体重比は約1%、人は約0.5%。

                  (2) 心拍数:サラブレッドの安静時心拍数は30-35拍/分(一流競走馬では25-30拍/分)、人は60-70拍/分(一流長距離選手:30-50拍/分)、サラブレッドの最大心拍数は220-240拍/分、人は180-200拍/分。最大心拍数/安静時心拍数はサラブレッドでは7-8倍、人は3倍。

                  (3) 1回拍出量::サラブレッドでは800-1000ml、人は70ml。(回答:久保勝義、運動生理専門家)

                  サラブレッドのパフォーマンス遺伝子研究に関する話題 


                  運動強度は、心拍数を計ることで簡単に計算できます。


                  運動強度 = (運動時心拍数-安静時心拍数) / (最大心拍数ー安静時心拍数)x 100


                  (例)20歳、安静時心拍数80(拍/分)の人が、運動時心拍数110(拍/分)の運動をした場合

                  仮に、この人の最大心拍数が200(拍/分)とすると、


                  運動強度=(110ー80)/(200ー80) x 100= 25


                  つまり、この人の場合、運動時心拍数が110(拍/分)になるような運動をすると運動強度が  25%(最大の25パーセント)ということになります。


                  ※最近になって、最大心拍数のより正確な予測法が導入されている。

                  Gellish RL, Goslin BR, Olson RE, McDonald A, Russi GD, Moudgil VK. Longitudinal modeling of the relationship between age and maximal heart rate. Med Sci Sport Exerc. 38: 149-1592007. 

                  最大心拍数=206.9-(0.67 x 年齢)



                  ★運動負荷テストによる呼吸循環機能(最大酸素摂取量)の推定・評価プログラム。

                  Excel Fileを公開しています。

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                  成長期における体力・基本的動作
                  スキルの発達
                  1. 成人以降の加齢に伴う体力・運動能力の低下
                  2. 体力に及ぼす先天的要因(遺伝)と後天的要因(運動実践の効果)

                          ●  幼少期から思春期を経て成人に至るまでの有酸素性体力、無酸素性体力、基本的動作(歩く・走る・跳ぶ・投げる)のスキルの発達について理解する。
                  1. 有酸素性体力の発達
                  2. 筋力の発達
                  3. 基本的動作のスキルの発達
                          ● 成人以降の老化、運動能力、有酸素性体力の関係について理解する。
                          ● 体力に及ぼす先天的要因(遺伝)と後天的要因(運動実践の効果)について理解する。


                  体力の測定と評価
                  1. 無酸素性能力の測定
                  2. 有酸素性能力の測定
                  3. 最大酸素摂取量の測定
                  4. 無酸素性作業閾値(AT)
                  ● 有酸素性および無酸素性体力を表す指標とその測定法を理解し、それらのフィールド・テストについての測定ができるようにする。
                  1. 階段駆け上がり法
                  2. Wingate Anaerobic Test
                  3. 走/歩テスト
                  ● 最大酸素摂取量の測定方法(直接法、間接法)を理解する。
                  無酸素性代謝閾値(AT)を判定する方法(乳酸閾値(LT)、換気閾値(VT))jを理解する。
                  1. 最大酸素摂取量とは
                  2. 最大酸素摂取量の測定方法
                  3. ガス分析によるAT測定
                  4. 血中乳酸によるAT測定
                  1. 体脂肪量の測定
                  2. 新体力テスト
                  3. 健康づくりのための運動指針
                  4. 体力テストの評価
                  体脂肪量の測定原理及び測定方法(皮脂厚法、生体電気インピーダンス法など)を理解し、測定ができるようになる。
                  1. 体密度法
                  2. 二重エネルギーX線吸収法(DXA法)
                  3. 生体電位抵抗法(BI法、インピーダンス法)
                  新体力テストの各項目と体力要素との関連を理解し、実際に測定・評価ができるようにする。
                  1. 健康関連体力を評価する新体力テストの成り立ち
                  2. 年齢に伴う体力水準の変化と性差
                  3. 体力測定項目
                  エクササイズガイドの体力測定を理解する。
                  1. 体力測定
                  体力テストの結果を評価する方法(基本的な統計量(統計値)、体力プロフィールのさくせいほうほうなど)を理解し、健康・体力づくりやトレーニングに活用できるようになる。
                  1. 得点(スコア)化による評価
                  2. 体力年齢による評価
                  3. 適正な体力測定の条件


                  トレーニング科学演習Ⅰ
                  1. ストレッチングとは
                  2. ストレッチングの種類とその特性
                  3. ストレッチングの目的
                  4. ストレッチングの効果
                  5. ストレッチングの実際
                  6. ストレッチング実施上のポイントと注意点
                  7. 健康づくりとレジスタンス運動
                  8. レジスタンス運動の分類
                  9. アイソトニックトレーニングの実際
                  10. アイソメトリックトレーニングの実際
                  11. 自重や身近な用具を使ったトレーニングの実際
                  12. サーキットトレーニング


                  ACSM登録臨床運動生理学者の知識、技術および能力



                  一般的なこと(運動生理とそれに関連したサイエンス) p360


                  1. 有酸素運動、レジスタンス運動、柔軟運動への慢性の反応が心臓血管、呼吸器、筋骨格、神経筋、代謝、内分泌、免疫系の機能に及ぼす効果について説明できる。
                  2. ほとんど体を動かさない人と、トレーニングをしている人の、安静時および運動時の酸素摂取量、心拍数、平均動脈圧、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍出量、駆出率、分時換気量、呼吸数、一回換気量の典型的な値を知っている。
                  3. 酸素摂取量、最大酸素摂取量、平均動脈圧の決定因子について知っていて、これらの値が有酸素運動もしくはレジスタンストレーニングでどう変化するかを知っている。
                  4. 環境因子が運動への生理的反応をどのように変化させるかを説明でき、環境の状況および患者の健康状態で推奨する運動を適切に調整することができる。
                  5. 活動的なライフスタイルが健康に良いことを説明でき、ほとんど体を動かさないことが健康に危険であることを説明でき、US national reports of physical activity (US Surgeon General, Institute of Medicine, ACSM, AHA)がキーポイントとして推奨していることについて要約することができる。
                  6. 健康の改善または維持につながるかもしれない運動への生理的な適応について説明できる。この健康には代謝(たとえばメタボリックシンドローム、糖代謝および脂質代謝)、心血管(たとえば動脈硬化症)、筋・骨格(たとえば骨密度)、免疫系(たとえば風、病気)の健康を含む。
                  7. 有酸素運動およびレジスタンス運動トレーニングへの適応のメカニズム、たとえば最大または最大下酸素摂取量、乳酸と嫌気性閾値、心筋酸素摂取量、心拍数、血圧、換気(無酸素閾値を含む)、筋骨格、生体エネルギー、免疫機能の変化または維持について説明できる。
                  8. 安静臥床を含み、体を動かさないことによる生理的影響について説明でき、これを防ぐ方法について説明できる
                  9. 運動時の異常な兆候を認識し、対応できる





                  ACSM’s GUIDELINES FOR EXERCISE TESTING AND PRESCRIPTION


                  運動処方の指針
                  原書第7版、第8版
                      運動負荷試験と運動プログラム

                  American College of Sports Medicine


                  運動処方の指針―運動負荷試験と運動プログラム 運動処方の指針 原書第8版

                  Section Ⅰ健康の評価、リスクの判定および運動の安全性     


                  第1章 身体活動に伴う有益性とリスク


                  A 身体活動と体力に関する用語 p4

                  1. 軽度(3METs未満)、中等度(3~6METs)、激しい強度(6METs以上)に分類される一般的な身体活動のMET値 表1-1参照


                  最新の勧告に対する公衆衛生的展望 p5

                  1. 専門家および一般市民に、毎日行う身体活動への有益性を認識してもらうこと。

                  2. これらの有益性を得るのに必要な身体活動の量と強度がこれまで運動による生理的なトレーニング効果を得るのに必要と考えられていたものよりも低いことに注意する。

                                                                 ↓

                  少しの身体活動でも実行しないよりはよく、身体活動がより多いほうがある程度は少ないより健康には良い。身体活動量を増加させることによって、一般市民の得られる健康への有益性は、潜在的に莫大なものである。→生理的・代謝的・心理的な指標の改善がみられる。多くの慢性疾患や早期死亡のリスクを減少させる効果がある。


                  運動に伴うリスク運動に関連する危険性。p10 

                  高強度の身体的活動は、心臓突然死や急性心筋梗塞の危険性を急性かつ一時的に高める。ここで重要なのは、運動により心血管系発作が誘発されるのは、すでに診断がついているのか、潜在性であるのかにかかわらず、心疾患が存在する場合だけであることを銘記すること。心臓に異常のない人では、運動により、心血管系発作が誘発されることはない。したがって、運動することによる危険性は、どのような集団においても心疾患の有病率に依存する。


                  United States Department of Health and Human Services. Physical activity and health : a report of the Surgeon General, 1996.

                  Kesaniemi UK, Danforth E Jr, Jensen MD, et al. Dose-respon issues concerning physical activity and health : an evidence-based symposium. Med Sci Sports Exerc. 33: S351-358, 2001.


                  2007年AHAは「運動と急性心血管イベント:リスクから展望へ」という科学的勧告を発表した。




                  第2章 身体活動参加前の健康スクリーニングとリスクの層別化



                  Section Ⅱ 運動負荷試験                        


                  第3章 運動負荷試験前のメディカルチェック


                  A 病歴、身体的検査および臨床検査

                  血圧

                  コレステロールおよびリポ蛋白

                  血液成分測定値肺機能検査



                  B 運動試験の禁忌

                  C インフォームドコンセント p47

                  運動負荷試験および運動プログラムへの参加前に参加者から十分なインフォームドコンセントをとることは、倫理的にも法律的にも重要な配慮である。

                  インフォームドコンセントには運動負荷試験の目的や運動に伴う危険などを被験者が知り、納得できるような十分量の情報を含めるべきである。


                  Japan Arteriosclerosis Longitudinal Study (JALS)

                  公益信託・日本動脈硬化予防研究基金の助成の下に、全国各地で行われている循環器コホート研究の個人データを統計的に統合し、日本人の循環器疾患発症リスクとリスク因子の影響を定量的に評価することを目的として開始された研究です。

                  JALS急性心筋梗塞リスクスコアシート





                  E 筋力および筋持久力 p79

                  F  柔軟性


                  記録表の無料配布ダウンロードサイトの紹介



                  第5章 運動負荷試験の臨床


                  E 運動負荷試験中の計測 p105

                      心拍数と血圧

                      心電図(ECG)のモニタリング

                      自覚的運動強度の表記法

                      ガス交換と換気応答

                      血液ガス

                      運動負荷試験の中止基準


                  Section Ⅲ 運動処方                            


                  第7章 運動処方の一般的な原則


                  A トレーニングの原則 p136


                  D トレーニングの構成内容  p138

                      ウォーミングアップ

                      クールダウン


                  E 心肺系の運動処方     p141

                      1. 運動の様式  

                      2. 運動の強度

                      3. 運動の持続時間


                  F    エネルギーの消費目標   p151

                      ACSMの勧告では、身体活動量および・または運動によって消費する一日の目標カロリー量は150kcal~400kcalとしている。→あらゆる原因による死亡つまり全死亡のリスクを20~30%減少させる身体活動量である。

                  United States Department of Health and Human Services. Physical activity and health : a report of the Surgeon General, 1996.

                  Haskell WL, Wolffe JB Memorial Lecture. Health consequences of physical activity: understanding and challenges regarding dose-response. Med Sci Sports Exerc. 26: 649-660,1991.


                  H トレーニングの特異性   p155

                  I    レジスタンスエクササイズの処方 p157

                  J    柔軟性の運動プログラム  p162

                  K    トレーニング効果の維持  p165


                  第8章 心疾患患者の運動処方


                  E 心疾患患者の持久性運動トレーニングの利点     p193

                  F    心疾患患者のレジスタンストレーニング p194

                  H    特殊な心臓病患者集団

                      心筋虚血

                          狭心症患者への運動処方とトレーニングの考え方

                      うっ血性心不全

                          心不全患者への運動処方とトレーニングの考え方


                  第9章 運動処方に影響するその他の疾患


                  D    高血圧     p221

                  E     肥満     p225

                  F  メタボリック症候群 p229

                  J    肺疾患    p239


                  第10章 小児と高齢者に対する運動負荷試験と運動処方




                  Section Ⅳ 付録                              


                  付録D    エネルギー代謝の計算     p299

                      A VO2の測定

                      B エネルギー消費の推定・代謝計算

                      C   代謝計算の活用


                  付録E    環境的考察     p315

                      A 暑熱と湿度

                      B 寒冷・風・雨

                      C 高所暴露


                  付録E    環境的考察     p326

                      A アメリカスポーツ医学会(ACSM)の認定と公表

                      B   ACSM認定プログラム

                      D ACSM認定のための知識、技術、および能力


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