Nantucket Basket and Me

 ボストンの南30マイルに浮かぶ小さな島、小説「白鯨」の舞台にもなったナンタケット島。古くは捕鯨で栄え、現在は東海岸屈指の避暑地として、夏には多くの人々を迎え入れます。この島で生まれ、伝えられたバスケットはナンタケットバスケットと呼ばれ、数あるアメリカ工芸品の中でも、その芸術性と知名度の高さにおいて、群を抜いた存在です。ナンタケット島とその周辺で、高い技術を持つ数名の作家の生み出すバスケットは母から子へ、その孫へと受け継がれ、大切にされています。東海岸一帯では、夏になると海辺のリゾートだけでなく、都会でも、このナンタケットバスケットを持つことが、どんなブランドのバッグを持つよりも、さり気ない上流の証なのです。
 
Pebbles作者は、1994年、東京から夫の留学に伴いボストン郊外に移り、翌年1995年にこのバスケットに出会いました。当時、近所でナンタケットバスケットの教室を開いていたのはナンタケット島のお隣、Martha'sVineyard(マーサズビンヤード島)出身の老婦人。かつてはホワイトハウスのクリスマスツリーを飾り、スミソニアン博物館にも展示されている彼女の作品に、心奪われ、修行すること3年半。
免許皆伝の後、自宅でクラスを開きながら、オリジナルのバスケット作りにも励んでいます。まだまだ師匠の作品には敵うべくもありませんが、見て美しい、持って優しい、触って滑らかなバスケットをモットーに、一つ一つ、心を込めています。