自律的にボールを判別して,色毎に回収するロボットを開発しています. まずはアイディアを出し合い,現在はその実現に向けて日夜設計・製作を行っています. 2008年度の大会の様子 技術的な課題としては,主に以下の通りです. 1)精度高く移動する技術 2)環境を認識して,自己位置を推定する技術 3)ボールを検出する技術 (色判別も含めて) 4)ボールをハンドリングする技術 また,これらの技術を実装するためには,そのプラットフォームとなる安定したロボットが必要です. 本研究室では,以下のような項目に分けて開発を行っています. ■メカニズムの設計・製作 ロボットのアイデンティティを決定する重要な部分で,見た目の楽しさと動作の安定性が求められます. 1)要求仕様の作成 2)要求仕様から使用部品を含む概念設計 3)3DCADを用いたメカニズムの詳細設計 4)部品の選定と発注 5)加工と組み立て 6)検証実験 ■制御回路の設計・製作 知能ロボットは多自由度のロボットになりますので,それをリアルタイムに制御する回路が求められます. 現在はユニバーサル基板上で実装していますが,汎用性の高い回路ができつつあるため,プリント基板 を作成する予定です. 1)要求仕様の作成 2)要求仕様から使用部品を含む設計 3)部品の選定と発注 4)回路部品の実装 5)検証実験 ■自律化プログラムのアルゴリズム提案と実装 知能ロボットの開発では,人が持つような知能をロボットに持たせることを模索します. どのように賢くするかということに関しては,多くのアイディアが投入されます. そのアイディアは様々ですが,主な課題は以下の通りです. 1)オドメトリを使用した相対位置の推定 2)ランドマークを用いた絶対位置の推定 3)カルマンフィルタ,パーティクルフィルタなどを用いた自己位置の推定 4)PI制御などを用いた速度,位置,姿勢制御 5)ロボットアームの角度制御 6)距離センサなどを用いたボール検出 7)画像処理を用いたボール,ランドマーク検出 8)ボールの色判別 (カラー検出センサなど) 9)行動選択・プランニングのアルゴリズム 10)適応・学習による行動の柔軟な変更 単なるゲームのように見えても「自律」で動かすとなると,様々な研究・開発の要素があります. これらの要素を一つ一つ丹念に達成していくと,ロボットが思った通りの動きをし始めます. 2009年度は12月13日の「習志野イベント」で,これらのロボットをご披露します. まだ開発中でどのような形になるか分かりませんが,きっと皆さんを感心させるロボットになるのではないか と期待しています. |