研究内容

 散逸粒子動力学(DPD: Dissipative Particle Dynamics)法や分子動力学(MD: Molecular Dynamics)法を用いて,主に以下のような現象の解明に取り組んでいます.他にもソフトマターに関する様々な研究に取り組んでおりますので,興味がある方は,お問い合わせ下さい.

ソフトマターの自己集合に関するシミュレーション
 界面活性剤や高分子,液晶などはソフトマターと呼ばれ,私達の身の回りの多くの機能性製品で使われています.一例を挙げると,洗剤や化粧品,ペンキ,衣服,そして私達自身の体もソフトマターで構成されています.
 ソフトマターは複雑な分子構造を持っているため,例えば水中で規則的な構造へと,自発的に集合します.これはソフトマター製品の持つ機能性と深く関わっており,当研究室では,機能性の発現と自己集合の関係性を分子レベルで解明することを目的としています.
紐状ミセルの生成過程 閉じ込め系の自己集合
生体分子モーターの歩行メカニズムの解明
 Feynmanのサーマル・ラチェットをもとにして,疎水性物質に囲まれた領域内における気泡生成現象を利用することで,「ナノサイズの分子モーター」を作成可能であることを当研究室の過去の研究で明らかにしました.この新規メカニズムは,エネルギー変換効率が非常に高く,仕組みが単純であるため,実際の生体分子でも利用されている可能性があり,生体機能の解明という理学的な興味からも,バイオミメティックスによる高効率モーターシステムの作成という工学的な興味からも重要な研究です.

ナノサイズ分子モーターモデルと気泡生成
新規ナノ粒子(Janus粒子)のモルフォロジー
 近年の合成技術の発達によって,複雑な形状を持った異方性のナノ粒子の製造が可能となりました.Janus粒子はその1つで,1つの粒子内に複数の性質の表面が存在します.Janusナノ粒子は光学センサーや量子ドットなどへの応用が期待されていますが,まだ詳細はわかっていません.本研究室では,分子シミュレーションによってJanusナノ粒子の性質を調べることで,発現する性質の予測を行っています.
Kagome格子構造 ナノチューブ内のモルフォロジー
生体膜内の分子運動と周囲との相互作用
 生体膜はタンパク質や脂質から構成されており,私達の体内で,複雑な機能を果たしています,例えば,膜の内外での水量の調節や通す物質/通さない物質の選択などが行われていますが,膜内の分子がそれらとどのように関わっているかはわかっていません.本研究室では,生体膜内の脂質の運動や,脂質と周りの水の相互作用を調べることで,生体膜の機能を分子レベルで調べています.



  生体膜モデル    フリップフロップ運動の時間変化
新規高分子材料の分子シミュレーション
 液晶分子やテレケリックポリマーは分子の特徴的な構造から,機能性材料として研究が進められ,近年製品として用いられるようになりました.しかし,製品開発において望みの性質を得るためには,試行錯誤が必要となります.本研究室では分子シミュレーションによって,新規材料の分子レベルの性質と物理量の関連性を調べています.
 フラワーミセル   液晶分子のネマティック相

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