第46回日本農業賞表彰式@NHKホールにて「北竜ひまわりライス生産組合(北竜町)」大賞受賞

2017/03/16 22:06 に 寺内昇 が投稿   [ に更新しました ]
2017年3月17日(金)

3月12日(日)、JA全中と日本放送協会(NHK)の主催による第46回日本農業賞表彰式が、東京渋谷のNHKホールにて開催されました。


第46回日本農業賞表彰式会場・NHKホール
第46回日本農業賞表彰式会場・NHKホール(撮影:2017年3月12日)

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NHKホール模型(3,600名収容)

NHKホール
NHKホール


集団組織の部で「北竜ひまわりライス生産組合」が大賞を受賞

集団組織の部で、「北竜ひまわりライス生産組合(川村功組 合長)」が大賞を受賞しました。

「北竜ひまわりライス生産組合」は、2006年(平成18年)に生産情報公表農産物JAS規格を取得し(水稲の集団組織として全国で初めてであり唯一の取得)、消費者が水稲の生産情報を確認することができ、トレーサビリティ(各生産者の生産履歴を表示)を確保しています。

「ひまわりライス」は、使用農薬成分が北海道慣行基準の半分以下で栽培され、タンパク含量が7.5%以下です。
使用農薬節減のために、土壌診断の徹底、種子の温湯消毒、病害虫の適切な発生予察等を実施し、厳しい基準を乗り越えた米栽培を行っています。

これまでにおける米栽培の画期的な取り組みによる「ひまわりライス」のブランド化が高く評価され、大賞受賞となりました。

個別経営の部、集団組織の部にそれぞれ大賞3件、特別賞1件が、優秀賞3件が受賞。
そして、食の架け橋の部では、大賞、特別賞、優秀賞、それぞれ1件が受賞となりました。

会場は、3,600人を収容するNHKホールが満席となり、大勢の人々のお祝いの熱気が溢れました。

日本農業賞は、農業の活動において、意欲的に経営や技術の改善に取り組み、地域社会の発展に貢献している個人・団体を表彰するものです。第46回(2017年)は、日本全国から個別経営の部に96件、集団組織の部に93件、食の架け橋の部に37件の応募がありました。


第46回日本農業賞パンフレット(表面)
第46回日本農業賞パンフレット(表面)

第46回日本農業賞パンフレット(裏面)
第46回日本農業賞パンフレット(裏面)


個別経営の部
<大賞>
古村精康 氏(52歳)
・木曽岬(きそさき)農業センター代表取締役社長
(三重県木曽岬町)
・水稲
<大賞>
中尾佳照 氏(54歳)・由美様(54歳)
・JAならけん(奈良県平群町)
・小菊
<大賞>
石田慎一 氏(57歳)
・JAえひめ中央
  (愛媛県砥部町)
・柑橘等
<特別賞>
 田中利博 氏(68歳)
・農事組合法人 荒城(あらき)営農組合 代表理事組合長(岐阜県高山市)
・水稲
<優秀賞>
大柿清 氏(65歳)
・(有)大柿畜産 代表
 (栃木県宇都宮市)
・畜産(養豚)
<優秀賞>
沼田長巳 氏(45歳)
・JAながみね
 (和歌山県海南市)
・かんきつ、びわ
<優秀賞>
山口正 氏(55歳)・はる美様(50歳)
・JAながさき県央
 (長崎県諫早市)
・ばれいしょ、にんじん、だいこん
集団組織の部
<大賞>
北竜ひまわりライス生産組合(川村功 組合長)
・JAきたそらち
(北海道北竜町)
・水稲
<大賞>
JAなめがた甘藷部会連絡会(箕輪秋雄 会長)
・JAなめがた(茨城県行方市)
・カンショ
<大賞>
中野市農協ぶどう部会(上原真一 部会長)
・JA中野市(長野県中野市)
・ぶどう
<特別賞>
JA愛知みなみ養豚部会高品質豚生産会(福井正人 代表)
 (愛知県田原市)
・養豚
<優秀賞>
遠州夢咲農業協同組合トマト委員会(宮本尚 委員長)
(静岡県菊川市)
・トマト
<優秀賞>
松山市農業協同組合・久 久万高原トマト部会(渡部進 部会長)(愛媛県松山市)
・トマト
<優秀賞>
▷唐津農業協同組合JAからつハウスみかん部会(中島直 部会長)(佐賀県唐津市)
・ハウスみかん
食の架け橋の部
<大賞>
栗見出在家町魚のゆりかご水田協議会
(滋賀県東近江市)
・米、麦、大豆、南瓜
<特別賞>
(有)FRUSIC(フルージック)渡辺祥二 代表
(岐阜県高山市)
・ドラゴンフルーツ、山羊さん除草隊
<優秀賞>
JAコスモス佐川支所 はちきんの店(大谷恵呉部会長)
(高知県佐川町)
・野菜、果実、花き、加工品


日本農業賞表彰式

式は、第一部「第46回日本農業賞表彰式」、第二部「大地の恵み・日本農業賞記念コンサート」の2部構成になっています。武内陶子アナウンサーによる総合司会で、主催者挨拶、来賓祝辞、審査委員紹介、受賞者表彰、審査講評、受賞者挨拶と厳粛に進められました。
(表彰式及びコンサートは、撮影・録音・録画が禁止。NHKからご提供いただいた写真でご紹介します)


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表彰式の様子(写真提供:NHK)

表彰式の様子(写真提供:NHK)
表彰式の様子(写真提供:NHK)

表彰式の様子(写真提供:NHK)
表彰式の様子(写真提供:NHK)

右:北竜ひまわりライス生産組合・川村功 会長 左:JAきたそらち北竜支所・北清裕邦 北竜地区代表理事)
右:北竜ひまわりライス生産組合・川村功 会長 左:JAきたそらち・北清裕邦 北竜地区代表理事
(写真提供:NHK)


審査講評:大杉立審査委員長

「受賞された方々は、皆さんトップランナーに相応しい素晴らしい経営をされています。全体として、ブランド力、V字回復、地域の牽引役という優れた特徴を持ち、今後の農業における先進的なモデルとして、安全・安心な食料供給の向上・安定化につながることを期待しています」というお言葉をいただきました。


記念コンサート

第二部の記念コンサートでは、市川由紀乃さん、クリス・ハートさん、氷川きよしさん、前川清さん、森口博子さんをゲストに迎え、14曲の素敵な唄が披露され、3千人を超える観客を魅了!!!

途中、ゲストの方々を交えた、受賞者への紹介とインタビューが3件あり、集団組織部の大賞受賞として、「北竜ひまわりライス生産組合」が紹介されました。

北竜ひまわりライス生産組合・川村功 組合長が登壇し、ゲストの方々の質問に応えました。途中、会場席中央から、北竜町戦隊ヒーロー「アグリファイターノースドラゴン」たちが、「ひまわりライスの塩むすび」を持参して颯爽と登場!!!拍手と歓声が会場いっぱいに響き渡りました!

「ひまわりライスの塩むすび」を試食した前川清さんは、「この塩むすびは、もち米が入っているような、ねがりけのあるお米ですね。おかずがいらないほど美味しいおにぎりです!」。

「最近、北海道のお米が美味しくなってきましたね。安全・安心な食べものを生産する日本の農業は素晴らしい!日本人に生まれてよかったぁ~♡」と、ひまわりライスの素晴らしさを絶賛!!!

コンサートは、市川由紀乃さんの「ありがとうの歌」、クリス・ハートさんの「tomorrow」など素晴らしい曲の数々が披露され、フィナーレは前川清さんの「幸せの約束ー男のありがとうー」で幕が下ろされました。


放送予定

表彰式の模様は、「日本農業賞特別番組」として、NHK・Eテレ放送が、2017年3月25日(土)午後3時~に予定されています。
また、「大地の恵み・日本農業賞記念コンサート」の模様は、NHK総合にて、2017年4月2日(日)午後5時10分~の放送予定です。


記念祝賀会

式後、NHK日ビル・パーティ会場へと移動し、記念祝賀会が盛大に行われました。


第46回日本農業賞・記念祝賀会
第46回日本農業賞・記念祝賀会

北竜町からの参加の皆さん
喜びを分かち合う北竜町の皆さん


開会の挨拶:日本放送協会・安齋尚志 理事

記念祝賀会も引き続き、武内アナウンサーの司会進行で、まず主催者代表として、日本放送協会・安齋尚志 理事のご挨拶でスタート!


日本放送協会・安齋尚志 理事
日本放送協会・安齋尚志 理事


「私は兼業農家で、休みの日は、農業をしています。(会場ほぉ〜)
受賞者の皆さん、本日はおめでとうございます!
生産者の皆さんが安全・安心で美味しい食べものを作るだけに留まらず、消費者が望むもの引き出して作る、そのことで新規に活力をもたらしていることに、大変感動いたしました。
長野では、皮を剥いたり種をだすのが面倒という声を受け、皮ごと食べられるぶどう栽培にいち早く挑戦。
茨木では、手軽にたべられる美味しい焼き芋が合ったら良いという想いを形にすることで、新たなブームを作っています。地域の要望に合わせたサービスで、地産地消の農地の保全につなげている事例の感銘を受けました。

私達NHKも視聴者の声を聞いて番組をつくり、お客様に満足していただくことを目指しています。皆さんの実践に私どもも学ぶところが多いと感じました。

現在放送されている朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』のべっぴんには、ふつうとは違う特別に良い品と言う意味があります。主人公は、一品一品に愛情をこめ、素晴らしい服の制作に挑戦し続けています。今回受賞された生産者の皆様も、時代の先端を行くべっぴんばかりです。

昨年に続き、副会長のかわりにここでご挨拶させていただけるのは、私が農家の長男で農協の正組合員であるからだと思います。(会場拍手!)

現在82歳の母から、農業の手ほどきを受けています。今、畑には、かぶ、小松菜、ブロッコリー、ネギ、ほうれん草、らっきょうなどがあります。先週は、サニーレタスとバジルの種を買って蒔きました。主な作物は、米と麦です。60歳にして農家デビューを果たしたいと思っています。これを機会にご指導ください。

NHKは、放送を通じて、地域の活性化に役立てたいと思っています。元気が出る放送、役に立つ情報、なかなかやるじゃないかと言って頂けるようなサービスをお届けしたいと思います。

全国の産地の実際に足を運び、真剣に調査を行ってくださいました審査員の皆様、お忙しい中、この賞を支えて頂き誠にありがとうございます。本日お集まりの皆様の一層のご活躍を願いながら開会の挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました」。


記念祝賀会・開会のご挨拶
記念祝賀会・開会のご挨拶


審査会委員のご紹介

そして、審査会委員の皆様(中央審査会委員、食の架け橋の部審査会員の皆様)のご紹介がありました。


第46回日本農業賞・中央審査会委員の皆様
第46回日本農業賞・中央審査会委員の皆様

第46回日本農業賞・食の架け橋の部・審査会委員の皆様
第46回日本農業賞・食の架け橋の部・審査会委員の皆様


乾杯の音頭:全国農業協同組合中央会・奥野長衛 会長

乾杯の音頭は、全国農業協同組合中央会・奥野長衛 会長です。


全国農業協同組合中央会・奥野長衛 会長
全国農業協同組合中央会・奥野長衛 会長


「今日受賞された方々に心からお祝い申し上げます。皆様は、日本農業のトップランナーとして走っていらっしゃいます。
安全・安心なトップランナーであり、地域全体のリーダーとして日本農業を頑張って頂きたいと思います。日本農業の発展を祈念いたしまして、乾杯!!!」


日本農業の発展を祈念いたしまして、乾杯!!!
日本農業の発展を祈念いたしまして、乾杯!!!


センターテーブルにはお刺身の舟盛り、オードブルが並び、日本農業賞受賞団体の料理コーナー、お寿司、フルーツ等豪華なお料理がセッティング!!!


中央テーブルを飾る舟盛り
中央テーブルを飾る舟盛り

豪華なオードブル

豪華なオードブル
豪華なオードブル

ジャム:大賞(集団の部)中野市農協ぶどう部会
ジャム:大賞(集団組織の部)中野市農協ぶどう部会

フルーツ・不知火:大賞(個人経営の部)石田慎一氏(JAえひめ中央)
フルーツ・不知火:大賞(個別経営の部)石田慎一氏(JAえひめ中央)

ローストビーフ
ローストビーフ


NHKニュースの放送

途中、午後7時20分頃、NHKニュースが放送。
「日本農業賞表彰式」の様子が流れ、皆さんとともに会場での感動が蘇りました。


NHKニュース(午後7時20分頃)
NHKニュース(午後7時20分頃)

表彰状を授与される川村会長、北清北竜地区代表理事

表彰状を授与される川村会長、北清北竜地区代表理事
表彰状を授与される川村会長、北清北竜地区代表理事

NHK NEWS WEB(2017年3月12日 17:44)
【動画付き】NHK NEWS WEB(2017年3月12日 17:44)


深め合う交流

受賞者の皆さんは、名刺交換をしながら、受賞を喜び言葉を交わして、交流を深め合いました。


左:日本放送協会(NHK)上田良一 会長 右:北竜町・佐野豊 町長
左:日本放送協会(NHK)上田良一 会長 右:北竜町・佐野豊 町長

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佐野豊 町長、JAきたそらち女性部・竹林由美子 北竜支部長、空知農業改良普及センター・小柴潤一 専門普及指導員
東京在住の娘さん達

喜びを分かち合う北竜町関係者の皆さん
喜びを分かち合う北竜町関係者の皆さん


安全・安心な日本農業のトップランナーでありリーダーである
日本農業賞受賞の偉大なる皆様に、
大いなる尊敬と感謝と祈りをこめて。。。


会場を飾る鮮やかな生花
会場を飾る鮮やかな生花


日本農業賞大賞受賞の北竜町・佐野町長への報告
日本農業賞大賞受賞の北竜町・佐野町長へのご報告(2017年3月16日)


参考資料
(第46回日本農業賞パンフレットより引用)

日本農業賞とは

日本農業賞は、全国農業協同組合中央会と都道府県農業協同組合中央会、NHKが主催。日本各地の意欲的な農業経営や、未来の豊かな生き方のヒントとなる食や農の活動を表彰するものです。受賞者の方々の農業にかける熱い思いや、消費者と連携して農業を守ろうとする姿を、皆さんに是非知って頂きたいと思います。

審查講評

第46回日本農業賞を受賞された方々は、さまざまな創意工夫を通じて、いずれもトップランナーにふさわしい素晴らしい経営をされております。

今回の受賞者にみられる特徴としては、まず第1に、ブランド化です。奈良の中尾さんご夫妻は自ら最大規模の小菊栽培を行いながら、「平群の小菊」をトップブランドに押し上げました。愛媛の石田さんは高い技術力で高品質な「紅まどんな」などを生産し、高値で販売しています。北海道の北竜ひまわりライス生産組合は生産情報公表農産物JASを取得して安全・安心かつ高品質なコメを「ひまわりライス」としてブランド化に成功しています。愛知の高品質豚生産会は独自の飼養技術などで育てた高品質豚を「みかわポーク」、「みなみ愛とん」というブランド名で高値販売しています。これらのブランド化の取り組みは高収益農業の目指すべき一つの方向であり高く評価されました。

第2は、V字回復です。長野の中野市農協ぶどう部会は前回昭和60年度の日本農業賞大賞受賞後の低迷時期に全国に先駆けてシャインマスカットに品種を更新し、これまで培ってきた技術で高品質化して収益のV字回復に繋げています。また、茨城のJAなめがた甘藷部会連絡会は、甘藷の消費の落ち込みから、「味」で勝負する焼き羊に活路を見いだし、科学的データに基づく販売戦略も効を奏して一大ブームを引き起こし、生産と収益を回復しさらに増大させました。これらの取り組みは産地の再構築、地域再生のモデルとして高く評価されました。

第3は、地域の牽引役、あるいは、地域一帯となった取り組みです。岐阜の荒城営農組合の田中さん、三重の木曽岬農業センターの古村さんはともに地域の土地利用型農業の牽引役としてなくてはならない存在となっています。また、岐阜の有限会社FRUSICの渡辺さんは非農家出身ですが、地域に深く入り込んで農業の基盤作りに取り組んでいます。滋賀の栗見出在家町魚のゆりかご水田協議会はまさに地域一丸となった取り組みとして高く評価されました。

このようなブランド力、V字回復、地域の牽引役といった優れた特徴を持つ受賞者の皆様の事例が先進的なモデルとして、不透明感を増しつつも大きな変革期を迎えているわが国の農業および農村に一層の活力を与え、今後の安全・安心な食料供給の向上・安定化につながることを期待しております。

審查委員長(束京大学大学院農学生命科学研究科特任教授)
大杉立(おおすぎりゅう)
第46回日本農業賞中央審査会委員

・大杉立・東京大学大学院特任教授(審査委員長)
・安藤益夫・宇都宫大学教授
・安藤光義・東京大学大字院教授
・大久保敦・日本生活協同組合連合会第二商品本部長
・鎌田壽彦・東京農工大字名誉教授
・菅谷純子・筑波大学教授
・杉山信男・東京農業大学教授
・盛田清秀・東北大学大学院教授
・合瀬宏毅・日本放送協会解説委員室解説主幹
・浦林竜太・日本放送協会制作局第1制作センター生活・食料番組部長
・生部誠治・全国農業協同組合中央会農業対策部長
第46回日本農業賞食の架け橋の部審査会委員

・大杉立・東京大学大学院特任教授(審査委員長)
・榊田みどり・農業ジャーナリスト
・図司直也・法政大学教授
・中村靖彦・東京農業大学客員教授
・西角ますみ・中央公論新社事業戦略本部プロジェクト推進部編集長
・二瓶徹・株式会社テロワール・アンド・トラディション・ジャパン代表取締役
・浦林竜太・日本放送協会制作局第1制作センター生活・食料番組部長
・西野司・全国農業協同組合中央会組合員・くらしの活動推進部長


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北竜ひまわりライス生産組合の活動
ひまわりライス・北竜町産米(北海道)

日本農業賞:JAグループ (農業)


◇ 撮影・編集=寺内昇  取材・文=寺内郁子