このオペラ活動の目的はスロバキア国立オペラの全面的な協力を得て、低額の料金で誰でも気軽に楽しめる質の高いオペラやオペレッタの現場を、札幌、小樽、函館の暮らしに身近なホールに実現することです。 クラシックファンと言われている多くの人々は、ベートーヴェンは親しめるけどオペラは難しいと思い込んでいる節があります。オペラは愛や恋や嫉妬に満ちた下世話な話題に溢れ、面白くて楽しくて華やかな市民的娯楽の世界そのものです。それが何故、ベートーヴェンの深刻で重々しい音楽より難しいものになってしまうのでしょうか。 それは、魅力的なオペラやオペレッタそのものに直に触れるチャンスが殆どないのに、権威化されて肥大した情報だけに頼って判断しているからだと思います。オペラがこの国へやって来て100年以上経つというのに、引越し公演と称して大都市へやって来るヨーロッパのブランドオペラに、高額の入場料を払える一握りの人々が依然として群がっているのが現実で、一般庶民とオペラとの間には途方もない高い敷居があります。この活動はその敷居を可能な限り低くしようとする試みです。 スロバキア国立オペラがこのような公演を日本で初めて行ったのは1999年10月ですが、北海道で初めて公演したのは2000年7月です。それは女満別の小さなホールでした。翌年から札幌でも毎年公演を行うようになり、小樽でもしばしば公演しています。2008年1月には初めて函館で公演して大きな反響を呼びました。 多分、オペラを気軽に楽しみたいという観客は、この3地域に限らず、全道何処にでも沢山いると思います。それらの人々と本物のオペラやオペレッタとの新鮮な出会いの場を作りたい。情報や理屈は後回しにして、先ず本場の上等な実物そのものに直接触れて自由に楽しんでいただきたい。 それがこの活動の原点であり、原動力です。 |