愛と平和と環境問題
「韓国の新聞は、どうでもよいニュースは大きな活字で、大事なニュースは小さな活字で報道します。そして、本当に重要なことは載せません。」かつて韓国で民主化闘争の担い手の一人であった安炳茂(あんびょんむ)さんの言葉です。 マスコミの多くが、自衛隊が国際的に「かっこよく」活躍しているイメージを作っているなか、広島の中国新聞が「知られざる被爆者」の問題について調査、報道をしていることは注目に値します。
http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/tokushu/index3.html
中国新聞によれば日本政府も、自衛隊を行かせた場所が劣化ウラン弾に汚染された地域であることを認知しています。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn04022033.html
ひどい、としか言いようがありません。劣化ウラン弾は、アメリカ軍兵士や自衛隊員やジャーナリストの命を蝕んでゆきます。愛する人を戦場に送り出しているアメリカ軍兵士や自衛隊員、ジャーナリストの家族たちはその不安や憤りを心の底に沈めてしまうでしょうか。アメリカ軍兵士や自衛隊員や外国からのジャーナリストはやがてイラクを離れます。生まれ育った土地に住み続けるイラク住民の怒り、不安、憤り、苦痛はどのようなものでしょうか。
安炳茂さんはかつて、韓国の民主化闘争のなかで逮捕、投獄された学生の母親たちが、「その苦しみを踏み超え、自分の苦痛を忘れて他人の苦痛を顧みるほどに成長した事実」(一)や「自分の苦しみの問題を自分個人にとどめてしまわずに、労働者全体の問題に昇華」(二)させた労働者たちについて語っています。私たちが自分の中にある怒り、憤り、苦痛を個人的な感情としてしまい込むのではなく、たとえ少しずつでも共有するなら、状況は変わるのではないでしょうか。
(一)安炳茂『民衆の神学を語る』、東京、新教出版社、一九九二年、三八三頁 (二)同、一三八頁(2004年) |
