頭蓋内におけるO17標識水の
輸送動態の数理モデリング
研究者 大野 晋太朗・ 前田 修作 (大学院生)
intro:
近年,低侵襲な頭蓋内における水循環の計測手法として,酸素の安定同位体であるO17を標識としたMRI計測が注目され,頭蓋内の各部位で,O17濃度の経時変化の傾向が異なることが明らかになった[1].しかしながらそのような差異が生じるメカニズムは不明である.本研究では計測情報を説明する頭蓋内O17標識水輸送の数理モデルを提案する.
method:
O17標識水の輸送を非定常拡散方程式に基づきモデル化した.O17標識水が血液,脳脊髄液,間質液の3相によって輸送されると考え,各相間の濃度交換を考慮した.
[1] Kudo et al., Magn. Reson. Med. Sci., 2018.