ガン治療と緩和ケア

ガン治療における緩和療法はすでに述べた「ホスピスとしての緩和ケア」の他に「抗ガン治療における緩和ケア」や「緩和的抗ガン剤治療」があります。

ガン治療における緩和ケア

ガン治療には抗ガン剤・放射線治療・温熱療法・外科的切除・免疫療法など様々な治療法がありますが、問題となるのはガンによって起こされる症状と治療による副作用です。

ガン治療における緩和ケアでは根治・治癒を目的とした積極的なガン治療でも、倦怠感・食欲低下・痛み・吐き気などの症状を緩和し、しっかりとした栄養をとらせることで治療の成功率を上げ、治療中のQOLを改善します。

緩和的抗がん剤治療

緩和的抗がん剤治療ではガンの根治ではなく病気の進行の遅延・症状の緩和を目的に行われます。

あくまでも治療目的の違いであり、使用される薬剤は全ての抗がん剤が使用対象になりますが、QOLの向上と維持を目標としていることから副作用ができるだけ少ない薬剤で治療成績が良いものを選びます。積極的治療に使用される薬剤に比べ単体での効果は劣りますが、複数の薬剤を併用することで副作用がほとんどなく高い効果が得られるケースもあります。