それって飼ってもいい動物? 飼う前にチェックしよう!

飼育可能な動物種にはおもにワシントン条約・動物愛護管理法・外来生物法などの法律の制約を受けます。

ワシントン条約

絶滅危惧種がその危険度によってわけられリストアップされています。それらの動物の輸入は特殊な場合を除いて禁止されていたり、輸出国政府の許可証が必要だったりします。残念ながらそれでも違法に持ち込まれた動物が国内で販売されていたりします。特にネット上で珍しい動物を見かけたら規制対象動物かどうか確認しましょう。ワシントン条約で規制されている動物は絶滅の危機にある動物です。違法な捕獲を減らすためにもそのような動物を買わないようにしましょう。

動物愛護管理法

人に危害を加える恐れのある危険な動物(特定動物)を飼う場合に届け出の上都道府県知事の許可を受けることを義務づける法律です。

環境省自然環境局 指定された特定動物のリスト

特定外来動物法

海外から持ち込まれた動物が国内で繁殖し日本の生態系・農林水産業・国民の生活に害を及ぼす危険性からその動物の飼育を規制するものです。リストにある動物については原則飼育・保管・運搬・譲渡が禁止されています。

環境省自然環境局 外来生物法リスト

それって自分にあった動物? 自分のライフスタイルと将来像

近くに診療可能な動物病院があるか確認しておきましょう!という記述はよくみかけます。それはそれで大切なことですが、その前に自分のライフスタイルや将来像を考慮し 飼育できそうかどうかよく調べましょう。そして自分の将来像も合わせて考えたいものです。

動物の体のサイズに騙されていませんか?

エキゾチックな動物にはサイズが小さくても運動要求量の多い動物が多く、かなり大きいサイズのケージが必要になります。しかしサイズの小さな動物を入れるための大型のケージは国内にあまり流通していません。またケージの外に出して運動させれば家具や壁紙を汚したりいためたりします。ペット不可の物件でも飼育はできますが退去時に問題になる可能性があります。室内で放し飼いをする場合は電気コードや異物誤嚥を防ぐために必要な安全対策をとる必要もあります。

生理的な要求をみたせますか

群れで行動する動物はえてして単独飼育による孤立に弱い傾向があります。そのため飼育する際は少なくとも1日に数時間その動物と遊ぶ時間をとる必要があります。自宅で仕事ができるなどある程度時間の都合がつけられる人が向いています。一方仕事が忙しい1人暮らしの人が週末にたまたまペットショプでみかけたフクロモモンガを1匹購入するというのは良い選択肢とは言えません。

日本の四季を計算にいれていますか

比較的手のかからないという爬虫類でも厳格な温度管理や湿度管理が必要です。それによりほぼ一年中エアコンを使用し続ける必要性もでてきます。夏季でも温度の高いところと低いところをつくるためエアコンをつけながら一部を温めるという矛盾したことをする必要があります。日本には四季があるため、とくに夏と冬になにをしなければいけないかをあらかじめ理解する必要があります。

動物の寿命と自分の将来象

比較的寿命の短い動物で2-3年、小さくても動物によっては10年の寿命があります。爬虫類では20年以上、オウムでは50年のものまでいます。さすがに50年後の自分の姿を予測するのは難しいかもしれません。しかし少なくとも簡単に予想がつくことは動物を飼う上で考慮したいものです。若い人は仕事を覚えて忙しくなればペットのために費やせる時間は短くなります。出張が多い人はあずけておけるところがあるか、海外赴任の可能性がある人は容易につれていけるかどうかも考えておく必要があります。たとえば現行の法律ではモルモットなどのげっ歯類を海外に持ち出すと日本に持ち帰ることが非常に困難になりますので注意が必要です。

農水省 ペットの輸出入のページ

厚生労働省 動物の輸入届出制度